RITSUMEIKAN 立命館大学



バックナンバー


▼▼EVENT(スポーツ/学芸)▼▼

───────────────────────────────────────
 【1】[@大阪][無料][申込不要]
  マンドリンクラブ「第8回マンドリンジョイントコンサート」
 
 大阪市立大・大阪経済大・九州大・産業医科大・高知大・立命館大・同志社女子大の7
 大学合同で行うマンドリンコンサートです。立命館大学マンドリンクラブは九州大・同
 志社女子大と「シンフォニア」「セレナーデ風ガボット」「受難のミサ」を演奏します。

 [日 時]3月16日(水) 18:00開演(17:30開場)
 [場 所]高槻現代劇場 中ホール(阪急京都線「高槻市」駅下車徒歩5分)
 [入場料]無料

 詳細はコチラ≫
 
───────────────────────────────────────
 その他のイベントはコチラ≫
──────────────────────────


▼▼輝く学生インタビュー▼▼

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 第66回 輝く学生インタビュー
  福島に行ったからこそわかる、「アツい」人たちの魅力を伝えたい
                           そよ風届け隊   
    
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介してい
 きます。今回ご紹介するのは、「そよ風届け隊」です。インタビューに答えてくれたの
 は、森涼太さん(理工学部7回生・岐阜県出身)佐々木友花さん(国際関係学部3回生
 ・滋賀県出身)
です。東日本大震災から5年。福島県いわき市と楢葉町の復興支援を目
 的に、2012年10月に発足し、地域の方々と交流を続けてきた彼ら。活動開始のきっかけ
 から現在までの経緯、そしてそのなかで感じたことや、被災地の今後更なる復興に向け
 た想いを伺いました。

 
 (写真左から)佐々木さんと森さん

 Q.まず、「そよ風届け隊」結成のきっかけについて教えてください。

 森さん:私が4回生のとき(2012年)、共通教育推進機構・山口洋典先生(准教授)の
 学部横断の授業、「地域参加型入門」(現在の「シチズンシップ・スタディーズ?」)を
 履修したことが、そもそものきっかけです。実際に現地に赴いて学ぶことができる、「
 減災×学びプロジェクト」で1年間学び、大震災の被災地3ヶ所を訪問しました。私が参
 加した年は、神戸市と新潟県小千谷市の塩谷という集落、そして岩手県宮古市を訪問し
 ました。そうしたなか、山口先生のご紹介で、同年夏に「京都災害ボランティアネット
 」という団体のボランティア活動(第三次にっしん隊)にも参加しました。この活動で
 は、福島県郡山市を訪れ、「足湯」の活動を通して地元の方々とお話しすることができ
 ました。授業で訪問した宮城県との空気とは少し違う、先行きの見えない不安や言葉に
 ならない深刻さを感じたと同時に、当時学内では福島県での取り組みが計画されていな
 かったことに疑問を抱きました。そこで、同じように「福島にもう一度行きたい」「福
 島の方々と交流し、支援したい」という想いを持った仲間とともに、団体を立ち上げま
 した。名称は、「福島の方々に、そよ風のようにあたたかく心地よい時間を届けたい」
 という想いから、「そよ風届け隊」となりました。

 Q.当時の仲間はどのような方たちだったのですか?

 森さん:同じ授業を履修していた西崎芽衣さんと、宮古市のボランティア活動で知り合
 った栗田みなみさん(現在は鈴木みなみさん)です。現在は二人とも福島に住んでいま
 す。西崎さんは、現在(今年3月まで)大学を休学、一般社団法人「ならはみらい」に
 嘱託職員として在籍し、生活環境整備や魅力あるまちづくりに尽力しています。

 Q.佐々木さんはどのようなきっかけで「そよ風届け隊」に入ったのですか?


 佐々木さん:東日本大震災が起こったのは、私が高校2年生のときでした。東北へのボ
 ランティア派遣は高校でも行われていたのですが、当時所属していた吹奏楽部の活動が
 忙しく、行くことができませんでした。その後、大学に入学、2回生のときに、災害復
 興支援室のボランティアプログラムに参加し、宮城県仙台市の雄勝地区というところで
 東北学院大学の学生と協同で活動しました。仙台から帰ったとき、ちょうど「そよ風届
 け隊」の活動に新規スタッフに一時的に参加していた友人も関西へ帰ってきたところで
 した。そこで、情報交換をして福島の状況を知ったとき、森さんと同じように、宮城県
 とはまた違うものを感じ、「福島に行ってみたい」と思いました。そして、その友人の
 紹介で「そよ風届け隊」に入りました。

 
 真剣な表情で活動について語ってくれました

 Q.一時的に参加するメンバーもいるのですか?

 佐々木さん:「そよ風届け隊」には、常時在籍しているメンバーと、活動ごとに募集す
 るスタッフがいます。現在、常時在籍メンバーは5名で、活動ごとに、主に関西の大学
 生を対象に学生スタッフを募集して一緒に福島へ行き、現地の学生や仮設住宅の住民の
 方々との交流を行っています。一時的なスタッフとして参加したことをきっかけに、残
 って活動を続けてくれているメンバーもいます。一般的なサークルなどとは違い、「新
 歓」のような活動はないため、どのように新しいメンバーを獲得していくかは常に課題
 です。先生のご協力のもと、授業で直接告知をさせていただき、メンバーを集めたりも
 しています。Facebookなどでも写真などで情報を発信しています。

 【そよ風届け隊 Facebookはコチラ】

 Q.活動内容について教えてください。


 森さん:「足湯カフェ」といって、足湯に浸かってもらいながら手や肩をマッサージし
 て、リラックスしてもらった状態でコミュニケーションをとる活動を、いわき市や楢葉
 町の仮設住宅の住民の方々を対象に行ってきました。関西の学生たちと一緒に実際に現
 地へ足を運び、現地の学生や住民の方々の考えや想いを知る。そして、そこで知ったこ
 とを関西に持ち帰り、共有して広めるということを軸に活動しています。実際に現地に
 いることができる時間は3?4日間程度と限られているので、関西にいる間に詳細までつ
 めておいて、その限られた時間を少しでも充実できるように取り組んでいます。また、
 ここ(関西)にいるとしても、準備している間、頭では常に福島のことを考えている。
 そのことにも意味があると思います。2013年に一時活動を休止した時期もありましたが、
 「福島にいきたい」という関西の学生からの積極的な声や、福島の方々からの「また来
 て欲しい」という要望が力となり、3ヵ月後に再始動、現在まで継続してくることがで
 きました。そうした周囲の方々からのあたたかさに、これからも恩返ししていきたいと
 思います。

 
 足湯カフェの様子

 Q.今後の活動のご予定について教えてください。

 佐々木さん:
3月に、関西の学生スタッフを新たに募集し、福島に行きます。現地の語
 り部の方にご協力いただきながら思い出の場所を巡りお話を聞く活動や、仮設住宅や子
 ども園での足湯などの活動を実施する予定です。現地で働いている西崎さんともやりと
 りを重ね、住民の方々の生の声・要望に合わせた活動を考えてきました。それが、今回
 初めて楢葉町内で足湯を実施するという形で実現しそうです。

 Q.「いわき市」「楢葉町」の状況について教えて下さい。


 森さん:いわき市は、もとの人口が33万人程度のところに、避難者が2万人と非常に多
 く、さらに原子力発電所の作業員の方も多数住まわれています。色々な立場の方々が共
 存していくために、「互い(の状況)を知らない」という現状をどうにかしたいという
 考えから、「未来会議」という団体が立ち上がっています。対立するのではなく、お互
 いの声に耳を傾け理解し合うことを目的に活動されており、私たちもそこに参加させて
 いただく機会をいただきました。

 佐々木さん:福島は、2012年4月に、放射線量によって「避難指示解除準備区域」「居
 住制限区域」「帰宅困難区域」という3つの区域が設定されました。そのため、富岡町
 ・大熊町・双葉町なども、それぞれに異なった難しい状況に置かれています。私たちは
 いわき市・楢葉町を中心に活動していますが、そこから派生する周辺地域の方々とのつ
 ながりも大切にしながら、様々な形で活動を続けていきたいです。

 森さん:楢葉町は、2015年9月5日に避難指示が解除されました。それで、今回初めて町
 内での活動ができることになったんです。現在避難されている方々は、「自主避難」と
 いう扱いになりますが、帰られている方は440名程度、全町民のうち約6%という状況で
 す。

 Q. 現地に行ったからこそわかったことはありますか?

 佐々木さん:私は、活動に参加し始めてからまだ1年程度で、現地へ足を運んだ回数が3
 回とまだ少ないのですが、足湯・傾聴活動をしてお話を聞く中で、お一人お一人、全く
 違った考えや想いを持っておられることを実感しています。仮設住宅での暮らしに不自
 由を感じられている方もいれば、「(帰ることが不安だから)このまま仮設住宅から出
 たくない」と言われる方もいます。実際に話してみるまではあまり想像できなかったの
 で、お話を伺ったからこそ知ることはたくさんあると思います。

 

 Q.学園祭で振舞われていた「マミーすいとん」について教えてください。

 森さん:楢葉町の名物郷土料理「マミーすいとん」は、地元住民の方々に直接指導して
 いただきました。昨年10月に作り方を習い、11月の学園祭で提供しました。楢葉町の看
 板料理だからこそ、地元の方たち自身にこだわりがあり、具材の切り方といった「見栄
 え」や、それぞれの具材を入れるタイミングなど、細かな指示をしてくださいました。
 それを関西で提供する私たちも、その想いをしっかりと受け取り、「下手なものは作れ
 ない」ということで、責任感を持って努めました。ちなみにこの料理の名称には由来が
 あります。元サッカー日本代表監督のトルシエ氏が福島を訪れた際、すいとんを召し上
 がり、「故郷のおばあちゃん(フランス語でマミー)の味だ」と言われたことから、「
 マミーすいとん」という名がついたそうです。

 佐々木さん:以前は食べさせてもらう側だったのに、学園祭で初めて自分たちが提供す
 る側になり、責任重大という感じでした。事前に、衣笠キャンパスの近くにあるレンタ
 ルスペース「まるっと柏野」という町屋で試食会を実施しました。実際に作ってみるま
 で、「本当にあの味になるのか」と不安でしたが、うまく再現できてよかったです。

 森さん:学内のイベントでは、その後も何度か「マミーすいとん」を提供しています。

 
 (写真左)学園祭の模擬店風景
 (写真右)現地の情報をポスターでPR

 Q.お二人が思う「いわき市」「楢葉町」の魅力をPRしてください。

 佐々木さん:
魅力ポイントとして真っ先に思い浮かぶのは、温泉です(笑)。以前に入
 る機会があったのですが、とても気持ちよかったです。海の見える露天風呂で、朝日を
 見るのがお勧めです。そして、何といっても一番の魅力は「人」です。先ほどお話があ
 ったように、本当に「アツい」人が多い。「前向き」なその姿勢に、私たちのほうが逆
 に励まされたり勇気づけられたり、意欲を掻き立てられることも多いです。

 Q.特に印象的な方や、その取り組みについて教えて下さい。

 森さん:私は、「そよ風届け隊」での活動以外に、後方支援便の活動にも参加していま
 す。その活動で同じく福島を訪れた際に出会った語り部の方は、特に言葉に力のある方
 で、印象に残っています。和布細工やガーデニング、つるし雛をつくる教室など、語り
 部以外にも様々なことに取り組まれ、「子どもたちがいつか戻ってこられる場所になる
 ように」という想いで、楢葉町に戻り精力的に活動されています。

 Q.読者の方々に伝えたいことはありますか?


 森さん:魅力的な場所ですので、是非現地に行っていただきたいです。その時は、案内
 させていただきたいと思います。距離が離れていたりすることにより、当事者の方たち
 とそれ以外の人たちとの間には、どうしても温度差が生まれます。こうした団体で活動
 している私たちも、現地を数ヶ月離れていただけで遠さを感じてしまうのが事実です。
 「離れた場所にいながら被災地に関心を持ち続ける」ということは難しいことだとわか
 っています。だから、皆さんがあまり関心を持っていないとしても、それはそれで普通
 のことで、無理強いできることではありません。ですが、私たちが現地で見てきたこと、
 感じたことを伝えることによって、少しでも現地の状況に関心を持ってもらうきっかけ
 になればと思っています。私たちが年に3?4回程度現地で活動したからと言って、何か
 を大きく変えられるとは思っていません。「何が出来るだろう」ということを常に模索
 しながら、現地の実情、積極的で前向きな「アツい」人たちの存在、そしてその人たち
 の取り組みや熱意を伝え続けていきたいと思います。

 
 楢葉町内視察の様子(写真左:小山浄水場・写真右:木戸川漁協)

 ??? 
 いかがでしたでしょうか。「そよ風届け隊」は、震災から5年が経つ今も、お一人お一人と
 の対話・交流を通じて住民の方々を癒し続けています。3月8日(火)から再び現地入りし、
 今まさに活動の真っ最中です。「温かく心地よいそよ風を現地に送り届けるとともに、今後
 は現地で得たものをより広く活発に発信していきたい」と熱意を込めて話してくれました。
 多くの方々が出会い、交流し、理解し合える、そんな良いサイクルをつくりだそうとする
 彼らの活動に、引き続きご注目ください。




▼▼編集後記▼▼

 立命館大学ご出身の大蔵流狂言師・茂山正邦さんが、茂山千五郎家当主名・十四世千五
 郎を襲名されることが発表されました。お父様(十三世千五郎)の五世千作襲名との同
 時発表となり、2月29日(月)、京都市内で会見が行われました。

 狂言は、室町時代から約650年続く伝統芸能の一つ。なかでも、大蔵流狂言方・茂山千
 五郎家は、江戸時代から約400年に亘り、京都を本拠地に活動、伝統を守りながら新し
 いジャンルに挑戦するなど、狂言の普及に努めていらっしゃいます。自ら「お豆腐狂言
 」と称し、高級料理にもなれば、冷奴として庶民にも喜ばれる豆腐のように、人や場所
 によらず喜ばれる芸を目指しておられるそうです。茂山家に生まれ、幼い頃から狂言の
 舞台に立ち続けてこられた茂山さん。狂言の次世代を担う筆頭役者として注目されてい
 らっしゃいます。

 そんな茂山正邦さんご本人に、直接お話をお伺いすることができました。

 ???
 地元京都で育ってきた私にとって、全国各地から多くの学生が集まる立命館大学での学
 生生活、特に友人たちとの交流は新鮮で大変楽しいものでした。私の舞台を見に来ても
 らう機会も何度かあり、普段の学生としての自分と、独特の台詞まわしで狂言を演じる
 自分、そのギャップに驚かれたことを鮮明に覚えています。この度、十四世千五郎を襲
 名するにあたり、「名前を襲(かさ)ねる」という字の如く、祖父や父の芸風、伝統を
 踏襲しながらも、これまで自らが培ってきたものを土台に、新鮮さのある狂言を演じ、
 広めていきたいと思っています。
 ???


 襲名披露公演は9月から、京都を皮切りに、大阪・名古屋・東京で行われます。狂言を
 今までご覧になったことがない方も、是非この機会に会場に足をお運びください。そし
 て、今後の茂山さんのご活躍に大いにご期待ください。
 (立命館CLUB事務局 井坂)


▼▼第91号読者プレゼント▼▼

 今回は、「立命館大学体育会アメリカンフットボール部パンサーズ・特製タオル」
 5名様にプレゼントします。是非ご応募ください。

 

 プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
 なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:3/21(月)>

 【パソコンの方はコチラ】
 
 【携帯電話の方はコチラ】
 
 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記の
  うえ、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)



▼90号読プレ当選発表▼



 多数のご応募ありがとうございました。
 90号の読者プレゼント当選者の発表です。 
 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

 ★★★★★★★★★★★★★★★
 ★・田代宇佐美さん(静岡県)   ★
 ★・ちょろさん  (滋賀県)     ★
 ★・おにぐすさん (愛媛県)    ★
 ★・ところてんさん(大阪府)    ★
 ★・星はすばるさん(富山県)   ★
 ★★★★★★★★★★★★★★★

 次回のご応募もお待ちしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 次回配信予定は3月25日(金)です。お楽しみに。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆バックナンバー
 https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/
◆立命館CLUBホームページ
 https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/
◆立命館大学ホームページ 
 http://www.ritsumei.jp/index_j.html
◆配信先の変更・解除
 https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-meljr-a849c83c0a4b477a2a6d631dde627b21
[注意]
※リンク先は、時間の経過と共に変更・消去されることがあります。
 ご了承ください。
※メールマガジンを転載、その他の利用によって生じる事象につい
 て、立命館大学では一切の責任を持ちません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ 発行:立命館大学立命館CLUB事務局
■■ 〒604?8520京都市中京区西ノ京朱雀町1番地
■■ TEL:075?813?8118
■■ FAX:075?813?8119
■■ ご意見、お問い合わせなどは、下記までお願いいたします。
■■ メール rclub@st.ritsumei.ac.jp


前のページにもどる
バックナンバー一覧へ




立命館CLUBとは

最新号バックナンバー

会員登録

よくあるご質問

お問い合わせ

↑ トップページ


 © Ritsumeikan Univ. All rights reserved.