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▼▼EVENT(スポーツ/学芸)▼▼ 【1】[@京都][無料][申込不要] 立命館大学応援団 立同戦前夜祭 立同戦は、関西で本格的な大学野球リーグ戦が始まった1931 年から続く、伝統の一戦です。その開幕を前に、両大学の応援団 が力強く迫力あるステージを披露します。 [日 程]5月12日(日) パレード(12:40? 八坂神社前?京都市役所前) ステージ(15:30? 開演 京都市役所前) [入場料]無料 【※雨天中止】 ────────────────────────── 【2】[@滋賀][無料][申込不要] Free Music Circle PEACE 定期演奏会「パレード」 Free Music Circle PEACEは、曲ごとにバンドを組み、管楽器や 弦楽器、ギターやベースなど、様々な楽器で演奏するフリースタ イルの音楽サークルです。 今回の演奏会「パレード」は、PEACEならではの幅広いジャンル の曲を遊園地のパレードのように楽しめる演奏会です。 曲の変わり目の照明や、プロジェクターの映像を駆使した演出に もご注目ください。 [日 程]5月15日(水)・16日(木) 18:00?20:00 [会 場]びわこ・くさつキャンパス エポックホール [入場料]無料 ────────────────────────── その他のスポーツ・スケジュールはコチラ≫ https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/sports/schedule.html/ その他のイベント・スケジュールはコチラ≫ https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/event/schedule.html/ ────────────────────────── |
▼▽▼立命館LIFEのススメ▼▽▼ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 音で社会を豊かにする 西浦 敬信 情報理工学部准教授 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回ご紹介するのは、情報理工学部の西浦敬信准教授です。 西浦先生は音に関する幅広い研究をされており、その先進性や実 用性の高さから、TVやラジオなど各種メディアに取り上げられていま す。最近では、不快な音を快音に変える快音化装置が、壁の薄い 仮設住宅で暮らす被災地での活用が期待されるという記事が京都 新聞に掲載されました。また、5月19日(日)に開催される父母教育 後援会の「春のオープンカレッジ」のBKC会場での講演も予定して います。 多方面でご活躍されている西浦先生に、研究内容や今後の展望に ついて伺ってきました。 Q:先生が取り組まれている研究テーマについて教えてください。 音環境の解析・理解・再現・合成です。音に関わることは幅広く 研究しています。特に音環境や音響空間を作りだす分野に力をい れています。 例えば、「3D立体音像プラネタリウム」という研究があります。 この研究目的は、普通の壁や空間を音源にすることです。「音像」 とはサウンドイメージのことで、その場所に音源があると人間が 知覚することを音像定位といいます。この研究では、普通の壁や 天井などに3D立体音像を構築することで、何もない空間から音 が聞こえたり、特定の場所だけ音楽が流れる、そんな「音の空間」 を作ることができます。 立体的な音響システム自体は、映画館や劇場などで既に活用され ています。ただし、現在主流の方式は、聴く人の周りをスピーカ ーで囲んだり、専用のヘッドホンを装着するなど制約が生じます。 そこで、超音波を応用することで、ヘッドホンが無くても、室内の自 由な位置で、複数の人が同時に臨場感あふれる立体音響空間を 体験できる新方式を開発しました。 この技術に3D映像を組み合わせると、指揮棒を振ると、目の前 に映し出されたCGのバイオリンやフルートが、それぞれのパー トを奏でているように聞こえ、演奏後には背後から聴衆の拍手が わき起こるなど、指揮者の擬似体験をすることができます。また、 これを広告に活用すれば、「ポスターの前に立つと音声や音楽が 流れる」という新たな手法が誕生するかもしれません。 夜空に満天の星空が映し出されるように、空間内にあたかも様々 な楽器が存在し、音が流れてくる、そんなイメージから「3D音像 プラネタリウム」と名付けました。 Q:いま注目されている“騒音を快音に変える”快音化装置とは、 どのような装置なのでしょうか。 いままで騒音に対する主たる対処法は、壁(障害物)による音の 遮断です。ただし、この方法では、多大なコストや手間が必要で す。 次に出てきた発想は、「アクティブノイズコントロール」です。 騒音という「音の波」のパターンを解析し、「逆の振幅の波をぶつけ て消す」という方法です。最近、流行しているヘッドホンには、周囲 の雑音をカットする「ノイズキャンセリング機能」が搭載されています。 これがまさに「アクティブノイズコントロール」の技術を活用した製品 です。騒音を消せる点では確かに優れていますが、耳元一点しか消 せないのがネックです。効果を実感するには、特殊な装置を常時身に つける必要があり、大勢がいる空間で利用することは出来ません。 そこで、「騒音は減らせないが、別の音を少し加えることで、不快感 を軽減させ、我慢できる音に変えよう」というアプローチで開発したの が、快音化装置です。 人にとって嫌な音・不快な音というのは共通しています。例えば、 黒板を爪でかく音や歯医者のドリル音など高音域のピーク周波数 です。このため、危険を伝える音や注意を引きたい時の警告音は 高い音が多くなっています。電子レンジの終了音もパソコンのエラー メッセージも高音です。 逆に快い音は、パソコン起動時の音のように低音域から高音域に 上がる音が多いです。ただ、不快な音とは異なり、快い音の好み は千差万別です。医学的にも実証されているようですが、「好き」 は個人の趣向がありますが、「嫌い」は共通のようです。 Q:騒音を快音に変える研究に取り組むようになった理由を 教えてください。 はじまりは、鉄道沿線にホテルを構えている方からのご相談でし た。 そのホテルは、鉄道沿線のためアクセスが良く多くの宿泊客で賑 わっていました。ただ、「『朝の始発列車の出発にあわせて、目 を覚ましてしまう』という利用客からの苦情が多く、困っている」 という相談でした。昔から営業しているホテルの場合、壁が薄い、 しかし改築するとなると多額の費用がかってしまいます。ヘッド ホンを使う方法もありますが、利用者にとっては、制約も生じ不 便なため現実的ではありません。 そこで、「人間が意識しなくてよい音を小さく流して、騒音を気 にならなくさせる」快音化装置を考えました。例えば、レストラ ンのBGMです。レストランでBGMを流す理由は、雰囲気を作 る効果もありますが、最大の利点は食事中の騒音を気にさせなく することです。 レストランのテーブルが離れているのは、周囲の会話が聞こえな いようにし、食事の際に発生する「カチカチ」という高音域の不 快な音を減らすためです。BGMを流すことで、そちらに意識を 向けて、不快な音がさらに気にならないようにしています。 ここにヒントを得て、音を重ねて、気になる音を感じなくしよう と思いました。音楽を流す方法もありますが、音楽の好みこそ千 差万別です。ホテルに置き換えて考えると、眠りたいお客様が聞 き入ってしまっては、妨げになります。 そこで、無意識に聞ける音(「恣意的暗騒音」と呼んでいます) を流します。一言でいえば、静かだけど鳴っている音です。パソ コン内部のファンや空調の音のように、どことなく聞こえている 音のことです。この音を不快な音が最も気にならないよう加工し て、スピーカーから鳴らします。そうすると不快な音よりも、 その音に意識が向いて、気にならなくなります。こうして誕生し たのが、「快音化装置」です。 まだ試作段階ですが、先日被災地の仮説住宅で効果検証してきま した。「壁が薄く、漏れてくる人の話し声や物音が気になる」と 悩まれている方も多く、仮設住宅での暮らしが長期化しているこ ともあり、精神的なストレスになっていました。そこで、快音化 装置を貸し出し、利用していただきました。 今回の検証では、効果を実感いただけた方が多かったのですが、 短時間の利用による検証しかできていません。1週間や2週間と長 期間にわたり使用した場合でも、その効果を実感してもらえるか 検証するのが次の課題です。近い将来、なるべく安価に商品化し、 枕元に一つおいておけば、近所の工事や大きなイビキなど不快な 音を気にせずに安眠していただけるようにしたいと思っています。 Q:今回のような共同研究は多いのでしょうか。 私の研究室では、共同プロジェクトを多数行っています。 音が関わる領域は非常に幅広く、快音化装置に音響空間の考えを 加えれば、「特定の人・場所だけを快音化する」ことも可能です。 ドライブの時、運転者には「カーナビの音」、助手席には「カー ステレオの音」、後部座席には「快眠のための音」など空間によ る音の使い分けも可能になります。 また、最近ではゴルフ用具開発メーカと一緒に「ゴルフボールを 打つ時の音をより快音にする」という研究をしています。ボール が遠くに飛ぶのは当たり前です。むしろ、規格が統一されたこと で、飛距離に差はなくなってきました。高付加価値が求められる 現代、次の差別化のために必要になっているのが、「インパクト 音」です。 飛距離に関係なく、気持ちよい音が出るように開発しています。 タイガーウッズのゴルフボールの音を聞いてもらったら分かりま す。他のゴルファーに比べて、断然良い音がすると思います。そ の違いが、付加価値であり、売上につながっていきます。 ストレス発散のためにゴルフをする人も多いと思いますが、ゴル フが上手くないことで余計なストレスを感じるのではなく、快適 な音で楽しんでもらいたいと思っています。 Q:最先端の音の研究に加えて、祇園祭など無形文化財の保存・ 活用に関する研究もされていると伺いました。どのような研究 なのか教えてください。 「京都祇園祭の山鉾行事」に関する研究は、デジタルミュージア ムプロジェクトという文部科学省のプロジェクトの一環です。東 京大学や各企業が中心となり、無形文化財をデジタル化・アーカ イブ化する取り組みです。最終的には、一般の方々にも見ていた だき、世の中に還元することを目的にしています。 私は音の分野で加わることになりました。祇園祭に関する音とい えば、やはり「お囃子(おはやし)」です。お囃子をただ高品質 に録音するだけでなく、周囲の雑踏や山鉾の走行音など祭に関連 した音も含め、雰囲気そのものを再現できないかと考えました。 これが実現すると、「その時・その場所でしか体感できない祇園 祭」を、「いつでも・どこでも・誰でも体験できる」ようになります。 ちなみに、祇園祭のお囃子が何種類あるか、曲のクライマックス はどのようになっているかご存知でしょうか。 お囃子は地域や経路ごとに異なり、全部で30数種類あります。 全て聞くためには、それぞれの場所にタイミング良く移動しなけ ればいけません。しかし、デジタル化すれば、いつでもどこでも、 各地域のお囃子を全て聞くことができますし、お囃子のクライマ ックスも聞けます。すべてを含めると4時間を越える超大作です。 本研究の成果の一部は、京都市無形文化遺産展示室(京都ヨドバシ ビル1階北東角)において一般の方々向けに無料で公開しています。 ぜひ京都にお越しになった際にはお立ち寄りください。 今後は、船鉾保存会の皆さんと一緒に新たな研究を進める予定で す。お囃子のデジタル化のためには、高品質なレコーディングが 重要となります。お囃子は鉦・太鼓・笛で構成されていますが、 鉦と太鼓に比べて笛の音が小さすぎてレコーディングに苦労して います。 毎月2、3回行われる練習にお伺いして、音の収録と演奏風景の 動画撮影をしています。笛を吹くときの指の動きなども録画して、 映像化していきます。この動画に音を重ね合わせていきます。こ ういった作業を繰り返していきます。 今回の研究で分かったことですが、祇園祭のお囃子には、きちん とした楽譜がありません。簡単な記号が書かれた楽譜はあるので すが、簡単なルールが決められているだけで、誰かに教わらない 限り演奏することは難しいです。 後世にきちんと残すためにも、口頭伝承のみに頼るのではなく、 デジタル化・アーカイブ化に 取り組んでいきたいと思っていま す。 Q:読者へのメッセージをお願いします。 私の目標は「音で社会を豊かにする」ことです。 また、活気溢れる研究室を目指しています。研究活動を通じて、 「社会で活躍できる人材」をどのように育成できるかを日々考え ています。企業や外部団体との共同研究を増やしている理由も、 学生にとっての「社会に出る前の場」として位置づけているから です。ぜひこれからも応援お願いします。 ────────────────────────── いかがでしたでしょうか。 「音の研究者=音楽好き」と思われるかも知れませんが、西浦先生 は実は五線譜が読めないばかりか、普段は音楽も聴かれないそう です。 「だからこそ、音楽好きの方とは違った視点で音響研究ができ、『騒 音』というテーマに出会うことができた」と話しておられました。「人類 の進化が、騒音の増加であってはならない」という西浦先生の言葉が、 大変印象的でした。 ────────────────────────── |
▼▼編集後記▼▼ 「あかき血潮 胸に満ちて?♪」と始まる立命館大学校歌が、 3月から全国の通信カラオケ「DAM」または「JOY SOUND」 導入店舗で歌えるようになりました。 立命館大学校歌のリクエスト番号は、「DAM」導入店舗5091? 26、「JOY SOUND」導入店舗723479です。 友人同士や校友会の集まりでカラオケをご利用の際は、校歌を 歌うことからスタートしてみませんか?盛り上がること間違いなし です! (立命館CLUB事務局 堀井) |
▼▼第26号読者プレゼント▼▼ 今回は、「耳年齢が分かるCD」を3名様にプレゼントします。 このCDは、立命館LIFEに登場された西浦先生からのご提供 です。 人間の聴力は、年齢を重ねるにつれて衰えていきます。 このCDは「音を聞き取る力」や「音を聞き比べる力」から、あなた の耳年齢が測定できます!西浦先生が考案、作成したオリジ ナルCDです。 プレゼントをご希望の方は、下記必要事項を明記のうえ、立命館 CLUB事務局までメールにてご連絡ください。なお、プレゼントの 抽選結果は次号でお知らせします。 <応募締切:5/20(月)> 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp) 応募必要事項 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想(西浦先生へのメッセージ ・感想も可): (5)プレゼント発表時の氏名公開:可 否 (否の場合はイニシャルで表記いたします。 ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第25号の読者プレゼント当選者の発表です。 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★ ★・lisarisaさん(京都府) ★ ★★★★★★★★★★★★★★★★★ 次回のご応募もお待ちしています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 次回配信予定は5月24日(金)です。お楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆バックナンバーはこちら https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/ ◆立命館CLUBホームページ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/ ◆立命館大学ホームページ http://www.ritsumei.jp/index_j.html ◆配信先の変更・解除はコチラ https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-meljr-a849c83c0a4b477a2a6d631dde627b21 [注意] ※リンク先は、時間の経過と共に変更・消去されることがあります。 ご了承ください。 ※メールマガジンを転載、その他の利用によって生じる事象につ いて、立命館大学では一切の責任を持ちません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 発行:立命館大学立命館CLUB事務局 ■■ 〒604?8520京都市中京区西ノ京朱雀町1番地 ■■ TEL:075?813?8118 ■■ FAX:075?813?8167 ■■ ご意見、お問い合わせなどは、下記までお願いいたします。 ■■ メール rclub@st.ritsumei.ac.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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