東北アジアの平和と相互理解・協力の実現のために-------

宋センター長 写真

 立命館大学コリア研究センターは、2005年6月に設立された、日本における韓国・朝鮮半島研究の主要な研究拠点の一つです。本センターは設立当初より、朝鮮半島を研究の中心に据えながら、日本、中国、台湾を含む東アジア全体を視野に入れ、学術研究を通じて地域社会の相互理解を深め、平和と共存の基盤を構築することを使命としてきました。その理念を象徴するものとして、私たちは、「大韓民国」や「朝鮮民主主義人民共和国」のような特定の国家名称ではなく、より広い歴史的・文化的連関を示す記号として「コリア」という名称を掲げています。この名称は、ディアスポラとして在日コリアンの存在と朝鮮半島の平和を見据え、諸活動に励んできた本センターのアイデンティティにも繋がるものであります。
 設立から20年を経た現在、本センターは韓国学研究の総合的拠点として、多様な学術研究・教育交流事業を展開してきました。国内外の大学・研究機関との学術ネットワークも着実に拡大しており、韓国の研究機関との学術交流協定(MOU)の締結をはじめ、国際共同研究や国際シンポジウムを継続的に実施しています。2025年度には、吉林大学・東国大学との日中韓三大学シンポジウム「トランプ時代における国際秩序変容と北東アジア」を開催するほか、「在日コリアンの家はどこか」をテーマとする国際共同研究シンポジウムや、韓江氏(2024年ノーベル文学賞受賞者)の文学世界を取り上げた公開学術企画など、多様な研究企画を実施しました。また、年間を通じて開催している月例研究会では、政治・歴史・文化・社会など多様な分野の研究者が集い、活発な学術交流が行われています。
 こうした研究活動を基盤として、今後本センターは、次世代韓国学研究者の育成と国際研究ネットワークの強化を柱とする新たな研究拠点としての成長を目指しています。特に京都という歴史的学術都市の立地と、本学が有する研究教育資源を活かし、研究者・知識・社会を結ぶ「韓国学Hub Port」を構築することを重要な目標としています。この取り組みを通じて、政治学、歴史学、社会学、人類学、文化研究、映像研究など多様な学問分野を横断する「立命館型韓国学」を発展させ、「平和と民主主義の韓国学」という学問的ビジョンを国内外に発信していきたいと考えています。
 立命館大学コリア研究センターは、これまでの研究成果と国際的ネットワークを基盤に、今後も東アジアの相互理解と学術交流を推進し、学問と社会をつなぐ韓国学研究の新たな拠点として発展していく所存です。引き続き皆様のご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

立命館大学コリア研究センター
センター長
宋 基燦
金大中大統領による立命館大学コリア研究センター看板除幕式(2007年11月1日)
金大中大統領による立命館大学コリア研究センター看板除幕式(2007年11月1日)