「人の未来を作る仕事」ってなんだろう?
平野桃子さん(2012年産業社会学部卒)
2012年4月より岩手県大船渡市職員として勤務
きっかけは昨夏にボランティア活動で岩手県大船渡市を訪れたこと。
大船渡市内で七夕祭りのお手伝いをしました。
そして、ここでの出会いが私の人生を変えます。
地元の方と一緒に、お祭りの山車の飾りつけや組み立てを手伝う中、「家が流されちゃったんだよね」とサラっと話す子どもたちと出会いました。平気な顔をしているけど、内心はちがっていたと思います。
「この子たちは大人になってここに帰ってこられるのか・・」と考え始めたら止まらなくなってしまいました。私には、いつでも帰ることのできる故郷がある。でも、大船渡の人たちは故郷に帰ってきたくても帰れない。
「みんなが帰ってこられる故郷をこの地の人たちと一緒につくりたい」。心の底からそう思いました。
ボランティア活動を終えて京都に帰り、3月までは一般企業などを志望、普通に就職活動をしていました。「しっくりこないな」と思いながら活動をつづけける中、「人の未来を作る仕事」ってなんだろう?と考えるようになっていました。4月に別の公務員試験に落ち、市役所の試験が迫ってきた時、地元である古賀市や福岡市近郊に帰ることを最初に考えましたが、古賀市と大船渡市の採用日程はくしくも同じ日程。そこで思い出したのは、大船渡で出会ったみんなのこと。京都から来た私を温かく迎えてくれたみなさんに、とても親切にしていただきました。そして、子供たちのこと。「ここで大船渡に行かなきゃ、私じゃない」。そして、大船渡市役所の受験を決意しました。
「今行かなきゃ、どうしてもここに来たい」と思い、大船渡に来ました。
「これから、こうしなければいけない」という義務感だと自分がきつい。ですが、なんとなく仕事をしたり、お給料をもらうために仕事にしがみつくのであれば、ますます意味はないと思っています。私は、仕事だけをするためにここに来たわけではありません。よくわからないけど、初めて大船渡を訪れた時に感じたことを確かめに来たのかもしれません。これからこの先、ずっといるかもしれないし、来年はもういないかもしれない。今は、なんともいえません。ドライだといわれるかもしれませんが・・・。
もしかしたらここに来たことは、大学生としては余計なことだったかもしれません。でも、余計なことを余計なことで終わらせるのか、そうではなく意味のあることにするのかは、自分次第だと思います。ただの学生時代の思い出ではなく、意味のあるものにしたかった。学生生活の最後の最後に意味のある「余計なこと」をしたと思っています。
立命館大学で過ごした4年間は、ごくごく普通でした。授業はたいてい前列で。勉強は好きではない(断言!)ですが、学費を払ってもらって大学に来ている以上は、ちゃんと吸収したいと思っていました。
アルバイト先の飲食店では、仲間から「この人と一緒にいるとたのしい」、「一緒にいると仕事がしやすい」と思われるような働き方を心がけました。どうせやるならみんなで楽しくやりたいし、仲間が好きだから大事にしたいと思っていたんです。「店員が楽しそうにしていると、初めてそこに来るお客さんも楽しめるはず。」そう思っていました。
現在は、商業観光課観光係で物産の仕事に携わっています。今はまだまだ勉強中で、先輩方についてまわるのがやっとですが、大船渡の自然や人々の温かさを力いっぱい伝えられるようにがんばりたいと思っています。
在学生のみなさんには、勉強以外にも余計なことをたくさんして、余計なことからたくさん学んでもらいたいですね。ボランティアは、被災地に来るだけでも十分。見に来るだけでもいい。来て、見て、感じて、それを周りの方に話すだけでもいいので、ぜひ大船渡に来てください。
大船渡市内で七夕祭りのお手伝いをしました。
そして、ここでの出会いが私の人生を変えます。
地元の方と一緒に、お祭りの山車の飾りつけや組み立てを手伝う中、「家が流されちゃったんだよね」とサラっと話す子どもたちと出会いました。平気な顔をしているけど、内心はちがっていたと思います。
「この子たちは大人になってここに帰ってこられるのか・・」と考え始めたら止まらなくなってしまいました。私には、いつでも帰ることのできる故郷がある。でも、大船渡の人たちは故郷に帰ってきたくても帰れない。
「みんなが帰ってこられる故郷をこの地の人たちと一緒につくりたい」。心の底からそう思いました。
ボランティア活動を終えて京都に帰り、3月までは一般企業などを志望、普通に就職活動をしていました。「しっくりこないな」と思いながら活動をつづけける中、「人の未来を作る仕事」ってなんだろう?と考えるようになっていました。4月に別の公務員試験に落ち、市役所の試験が迫ってきた時、地元である古賀市や福岡市近郊に帰ることを最初に考えましたが、古賀市と大船渡市の採用日程はくしくも同じ日程。そこで思い出したのは、大船渡で出会ったみんなのこと。京都から来た私を温かく迎えてくれたみなさんに、とても親切にしていただきました。そして、子供たちのこと。「ここで大船渡に行かなきゃ、私じゃない」。そして、大船渡市役所の受験を決意しました。
「今行かなきゃ、どうしてもここに来たい」と思い、大船渡に来ました。
「これから、こうしなければいけない」という義務感だと自分がきつい。ですが、なんとなく仕事をしたり、お給料をもらうために仕事にしがみつくのであれば、ますます意味はないと思っています。私は、仕事だけをするためにここに来たわけではありません。よくわからないけど、初めて大船渡を訪れた時に感じたことを確かめに来たのかもしれません。これからこの先、ずっといるかもしれないし、来年はもういないかもしれない。今は、なんともいえません。ドライだといわれるかもしれませんが・・・。
もしかしたらここに来たことは、大学生としては余計なことだったかもしれません。でも、余計なことを余計なことで終わらせるのか、そうではなく意味のあることにするのかは、自分次第だと思います。ただの学生時代の思い出ではなく、意味のあるものにしたかった。学生生活の最後の最後に意味のある「余計なこと」をしたと思っています。
立命館大学で過ごした4年間は、ごくごく普通でした。授業はたいてい前列で。勉強は好きではない(断言!)ですが、学費を払ってもらって大学に来ている以上は、ちゃんと吸収したいと思っていました。
アルバイト先の飲食店では、仲間から「この人と一緒にいるとたのしい」、「一緒にいると仕事がしやすい」と思われるような働き方を心がけました。どうせやるならみんなで楽しくやりたいし、仲間が好きだから大事にしたいと思っていたんです。「店員が楽しそうにしていると、初めてそこに来るお客さんも楽しめるはず。」そう思っていました。
現在は、商業観光課観光係で物産の仕事に携わっています。今はまだまだ勉強中で、先輩方についてまわるのがやっとですが、大船渡の自然や人々の温かさを力いっぱい伝えられるようにがんばりたいと思っています。
在学生のみなさんには、勉強以外にも余計なことをたくさんして、余計なことからたくさん学んでもらいたいですね。ボランティアは、被災地に来るだけでも十分。見に来るだけでもいい。来て、見て、感じて、それを周りの方に話すだけでもいいので、ぜひ大船渡に来てください。