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745 -  長江家所蔵品の研究を通じて当時の生活の息吹を伝える

長江家所蔵品の研究を通じて当時の生活の息吹を伝える

佐藤弘隆さん(文学研究科博士課程後期課程1回生)

  • No.745
  • 2015年8月25日更新
佐藤さんは、京町家「長江家住宅」の保存・データベース化に取り組んでいる。長江家住宅とは、江戸時代から呉服卸を営んできた京町家で、建物だけでなく明治以降の商い道具や生活用品など当時の様子を今に伝える貴重な資料も残っている。長江家8代目当主 長江治男氏から文学部矢野教授に町家の継承について相談があったことをきっかけに、佐藤さんは文学部京都学専攻の学部生時代から約4年にわたり、この研究に取り組んできた。

研究は非常に地道な作業だ。長江家にある2つの蔵に眠る収蔵品を、屏風や掛け軸から皿やグラスに至るまで、一つひとつ調べていく。その数約1200点。それぞれいつの時代のものか、家のどこで使われていたのか、どのように使われていたのかを長江さんから聞き取り、記録していく。「長江さんのお話で、自分自身のイメージしていた江戸時代以降の京都の町衆と実在した世界が結びついたこと、町衆の生活の変遷を知れたことに面白みを感じました。」と感想を語る。

       

収蔵品のデータベース化により、たとえば展示企画の際には「夏に使う大正時代の台所用品」などと瞬時に検索できるようになった。確認のためにいちいち出し入れしなくてもいいので収蔵品が傷む心配がなく、時間と労力も大幅に短縮できるようになった。

さらに佐藤さんは今年から所有者が長江さんから東京の企業に変わったことを受け、毎年、祇園祭の時期に長江家住宅で行われている「屏風祭」の運営に新しい所有者と協力して取り組んだ。屏風祭とは、祇園祭の期間中、各山鉾町で町家の玄関先に屏風やヒオウギの生け花を飾り、見物客に披露するというもので、京都の旧家で行われている。長江家では家のなかも開放し、学生ガイドが当時の生活を説明しながら案内した。スタッフ募集には苦労をしたが、3日間で約1500人が訪れた。「建物を残すことはできても、そこでの暮らしを伝えることは人を通してしかできません。当時の暮らしを知ること、そして伝え続けていくことの重要性を屏風祭の来場者には感じてもらえたと思います」と成果を語る。

   

今後も、新しい所有者と協力し、長江家住宅の継承に取り組み、引き続き、屏風祭や企画展示、それ以外の様々な催事を行うなど、ここを京町家の継承、活用のモデルにしていきたいという。また、他の町家や観光地でも使えるような案内システムもつくり、研究の幅を広げていく予定だ。

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