冨浪さん－もともと、僕は徳島県出身で地元が好きだったこともあり、徳島活性化コンテストには、昨年は参加者として、今年から関西圏の学生部代表として関わっていました。「地域活性」と言っても、その土地を知らないことには、地域を元気にする事もできません。興味をもった人に、地域活性について考えるきっかけを作ってほしい。地域活性のためには、いろんな見方があるのを知ってもらいたいと思いながら活動を続けていました。今回は企画者側の立場からビジネスコンテストに興味のあった山川くん、近藤くんを誘い、今年9月～10月にかけて行われた徳島活性化コンテストに参加してもらうことになりました。チームは立命館大学の学生と徳島大学の学生、それにアドバイザーとして社会人の方にも入っていただきました。僕は企画者側の立場でしたが、2人のサポート役、相談役として、時には参加者の視点からアドバイスをすることもありましたね。

山川さん、近藤さん―みなさんは徳島の名物といったら、何を思い浮かべますか？徳島ラーメン、あわおどり・・などが有名ですが、僕たちは「たらいうどん」に注目しました。たらいうどんの一番の魅力は、大勢の人たちで楽しく食べられるところです。

プランの中身を考えるにあたって、たらいうどんの名産地・土成町に足を運び、地元企業の方とお話をする内、需要が少しずつ減っているという実態もよくわかりました。

そこで、メンバーと相談し、若い年代の人にも食べてもらえるよう、たらいうどんを恋愛成就に結びつけるプランを考えました。うどんの中に、赤いめんを1本入れるんです。これには、年配の方にも若い方にも、楽しく会話をしながら食べてもらう中で、運命の赤い糸を表現したいという思いを込めています。アイデアはあっても、徳島大学のメンバーと、ベンチャーに対する意識のずれがあり、なかなかお互いの思いや意見が伝わらない時もありました。でも、チームのモチベーションを保つために、お互いの意見を積極的に取り入れ、コンセプトやアイデアをまとめました。それが当日、決勝プレゼンを勝ち抜いての最優秀賞という結果につながったのだと思います。今は実施に向けて、徳島大学のメンバーを中心に、活動を継続しています。

―同じチームとしてプランを考え、実施された3人。でもベンチャーに対する思いはそれぞれ。みなさんに、ベンチャーの魅力と将来の夢をお聞きしました。

山川さん―自分達がゼロから考えたもの、作り上げたものが製品になるところですね。将来は商社にいきます。ベンチャー同士をつなげるために英語を勉強中！

近藤さん―ベンチャービジネスとコンテストは違うもの。いかにロジックをつなげて、まわりに伝えられるかが大事だと思います。来年から商品企画の部署に配属予定。ベンチャーの仕組みづくりを商品企画に生かしていきたいですね。

冨浪さん―ビジネスプランコンテストに勝つためだけのプランを作ることは、ダメです！プランを実施し、地域を活性させることに意味があります。今回のような、地域活性化のアイデアを考えるためには、県外の学生(外者の視点)が一緒に入って活動することに意味があると改めて思いました。「ロジック人間×感情人間」をつなげられる役割をもつ人になりたいですね。