ライティング補助

No.01

氏名
木原 崇博 さん
所属研究科
理工学研究科
担当科目名
学びのとびら・入門
Q
TAになったきっかけはなんですか?
A
「学びのとびら・入門」(2012年度からは「特殊講義(アカデミック・リテラシー)【日本語の技法】」として開講)は、読む・書く・考えるといった思考プロセスについて学ぶ授業です。タイトルからして面白そうだと興味を持ったことと、専門分野の学びだけではなく幅広い知識を身につけたいと思い応募しました。また、教職課程を履修していたこともあり、大学の教育に興味があったこともTAに応募した理由です。
Q
どのような業務をされていますか?
A
この授業では、講義で習った内容をもとに文章を作成するレポートが課され、それを翌週に提出します。TAだけでなく添削スタッフという担当もいて、学生から提出された文章をチェックするのが主な業務です。「こういう要素を入れて書くように」という指示がされていますので、その項目が書かれているかどうかをチェックし、コメントも入れます。添削したものは翌週、学生に返却します。

この授業はビデオを撮影しているので、そのセッティングをしたり、資料配布や出席チェックなどの業務もしています。
Q
TAをする中で工夫していることはありますか?
A
コメントがたくさんあると「しっかり見てもらっている」と感じてくれる学生が多く、コメントをなるべく多く書くようにしています。実際「コメントが多いほうがうれしい」というアンケート結果がありました。

チェック項目でできていな部分については、そのことを指摘するだけで終わらないようにしています。「私ならこのように書きます」という例を挙げたりして、どのように改善したらよくなるかを具体的に示します。あまりできていない文章には具体性が足りないことが多いので、数値を入れることを勧めるなど、具体的に書くことを指示しています。

添削する前には先生からの指導があります。もちろん添削をする立場として授業をしっかり受けるようにもしています。これが私自身にとっても大変勉強になりました。
Q
どのようなときにやりがいを感じますか?
A
「以前と比べていい内容のコメントが増えてる」「こういう風に書けばいいのか」と言った学生の声を聞いたときが、「TAをやっていてよかった」と思う瞬間です。

作成したレポートがコメントつきで返ってくるというのはいいシステムだと思います。他の講義であれば、一回提出したレポートは自分の手元に返ってきません。計算問題などと違って、文章にはこれといった正解がないので、どこができていないのかがわからないと、文章が書けるようにはならないと思います。添削されたレポートが返ってくる。これがこの授業の魅力的なところです。

授業が進むにつれて、着実に受講生の文章力が上がっていくのを実感します。レベルアップしていく文章に出会えるのも、このTAのやりがいですね。
Q
後輩へのアドバイスをお願いします。
A
専門分野の勉強だけでは見えてこない世界が、TAという立場になることで見えてくることがあります。TAを通して得られたことは、自分にとって大きなプラスとなっています。

ライティングの授業では、学生の文章をじっくり読み、しっかりコメントをしてあげないと学生は弱点が分からないし、文章力も上がっていかないと思います。ライティングのTAをされる方には、ぜひコメントやチェックに力を入れてほしいと思います。

この講義自体が非常に興味深いものでした。文章を書くことに限らず、自分の思考力を鍛えることができました。違った視点を取り入れたり、違ったプロセスで考えたりする訓練をしたことは、自分の研究活動に生かすことができました。

TA業務を通して得られるものがたくさんあります。受講生と一緒に自分も成長するつもりで、ぜひTAをしていただきたいと思います。