
人の命を守るのは医学だけでありません。安全な社会生活を送るためには、都市のインフラストラクチャー(社会基盤)がしっかりしていることが必要です。人の命を守り快適な生活を保障する工学、それが都市システム工学科の目指す工学です。世界的に見ても、自然災害、交通災害、環境災害など、いろいろな災害が問題になっています。2011年東日本大震災で大きな被害を受けた都市の復興には、皆さんの活躍が求められています。安全性向上のための都市再生計画や防災は、快適で安全な社会生活を送る上でなくてはならないものです。最近では、道路や鉄道といった狭い意味でのインフラストラクチャーだけではなく、都市のもつ文化遺産や文化財も含めた広い意味でのインフラストラクチャーを維持管理していくことがエンジニアに求められています。新しい都市交通システムやアメニティ豊かな水辺空間の提案など、豊かな発想を持ったエンジニアの活躍が期待されています。

都市システム工学科では、都市の計画段階から、設計、施工、維持管理と連続した流れの中で各論を学び、全体の流れをまとめるマネジメント能力の育成をはかります。また、それらを学ぶ基礎として、原論的な観念や力学的な基礎、さらには社会科学の知識も身につけることができます。未来の都市システムを築くエンジニアとして、大きくはばたいて下さい。

卒業生は、公務員や道路・鉄道関連、建設会社、設計コンサルタントなど、多くが専攻した分野の職業に進出し活躍しており、卒業後の大学との結び付きや卒業生同士の交流も活発に行われています。また、約半数は大学院へ進学して専門的な研究能力を修得しています。
