- どんな高校生・大学生でしたか?
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高校時代は理系科目が得意だったため自然と理系コースにいたものの、エンジニアになる自分が想像できず悩んでいました。そんなとき、高校の先生から、「建築家なら女性でもできる仕事だと思うよ」との一言で、建築学科を選びました。建築学科は工学部の中でも異質な学科で、工学的センスが必要な部分もあるけれど、デザインセンスや文系的思考が必要な部分もあり、幅広い知識が求められるところが自分には合っていたようです。
大学に入学後は、建築物単体よりもスケールの大きい都市空間のほうに興味がわき、都市計画を専攻しました。プライベートでは、都市計画の勉強と称して、日本の都市はもちろん海外の都市も数多く訪問したことがよい思い出になっています。特に、海外へは、バックパッカーとして、1カ月近く、ヨーロッパやアメリカを周り、様々な都市を実際に自分の足で歩きまわりました。そのような経験が、社会人になってから都市計画の仕事をする際に役立つことも少なくありません。 - 理系に進んでよかったと思うことは?
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理系科目が得意だったので自然と理系に進んでいました。理系に進んだ直接的なメリットは特に感じていませんが、あえていうなら、論理的に議論ができる友人が周囲に多かった点かなと思っています。一般的に、文系の学生より理系の学生のほうが、物事を客観的にみることが得意であり、自分自身もその環境が合っていたように思います。女子学生が少なく、良くも悪くも先生に顔と名前をすぐに覚えられてしまうということもありました。
- 就職先を選んだきっかけは?
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都市計画の仕事をしたいと考えたときに、都市計画コンサルタントとして現場で実践するよりは、むしろ都市計画の仕組みやルールづくりに携わりたいと考え、国土交通省を就職先として選びました。入省すると、多岐にわたる分野の政策を考える機会を得、法律や制度などの創設・改正に加えて、地方公共団体が実施する都市計画を介して運用面にも多少関与するなど、やりがいのある業務を担当させていただきました。自分が担当した制度などが、実際に地方公共団体で運用され、まちづくりに貢献していることを知ったときはうれしかったものです。
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文系だから、理系だからとあまり考えないほうがよいかなと思います。自分の意思を尊重し、好きな分野がたまたま理系だったら、理系に進んでみてはどうでしょうか。
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