−最新のXRが体験できるラボ−
目の前は海。セイルに風を受け、
波でボードが揺れる⁉
VRでウインドサーフィンを楽しもう!

代表研究者:柴田 史久


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VRのヘッドセットをつけて、これは一体なにをしているのですか?
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ウインドサーフィンです。この人の目の前は広い海。波が押し寄せてきています。セイルに風を受けている感覚、ボードが揺れる感覚も全身で味わっているんですよ。 こちらで見ているより、やっている方がずっと大きく動いているように感じるんです。
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そうなんだ!実際にやってみると楽しいでしょうね。
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ぜひ試してみてください。これは、研究室に入ったばかりの大学3年生が制作したものです。ゲーム制作に使うのと同じゲームエンジンを使って開発しました。ゆらゆら動くボードや帆も彼らの自作です。こうした楽しい作品作りを通して、専門分野であるVR(人工現実)やMR(複合現実)の技術や表現力を身につけるんですよ。
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MRってなんですか? VRとは違うんですか?

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簡単に言うと、現実の風景(現実世界)にコンピュータで描いたCG(デジタル世界)を重ねてそれぞれの世界を融合させる技術がMRで、このサーフィンのように、コンピュータですべてを描いたデジタル世界にヘッドセット等を用いて没入していく技術がVRです。
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難しくてよくわからないです…
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そうですよね。体験してみる方が先です。たくさんの人がVRやMRなどの技術を体験し、どう使えば便利かな?楽しいかな?と、考えを言い合うことが、この技術を実際の社会でもっともっと活かすことにつながると私は思います。体験した皆さんの感想を聞くことで、私たちの研究もさらに進めることができ、技術はもっと進歩するでしょう。

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はい!じゃあ、やってみます。
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安全面にも十分注意を払っていますので、安心して遊んでください。ただしVRのヘッドセットには年齢制限がありますので、小さいお子さんは遊ぶことができません。ラボには他にも面白いドライブシミュレーターがあります。運転中、周囲の車や建物で隠れている部分が透けて見える技術を使ったもので、たとえば、飛び出そうとしている子どもも発見することができるので、安全に運転ができるんですよ。こちらは年齢制限がありませんので、誰でも体験してもらうことができます。
「最新のXRを体験できるラボ」とは?
VR(人工現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)などの技術(以降、XR技術と総称)が日々進歩していることは皆さんご存知でしょう。研究の世界では今、それを実社会でどのように活かすかの模索が盛んに行われています。
現実空間に仮想の物体を重ねて表示するMR技術を研究している柴田史久先生のラボには、最新のXR技術を応用した、誰もが気軽に体験できる装置があります。体験を通してXR技術を多くの人に知ってもらい、社会での応用につなげたいと先生は考えているからです。
XRの一つにDR(隠消現実)というのがあるのを知っていますか?現実の世界にあるものを透かして、その向こうにあるものを見えるようにする技術のことで、VRやMRなどとはまた違った方向で社会での応用ができるのではないかと期待されています。柴田先生のラボにあるドライブシミュレーターは、運転中、周辺車両で隠れている部分がDRの技術で見えるようになっていて、運転中の死角がなくなり、安全運転の支援につながると研究が進められています。



VRの技術を使った楽しい作品もあります。現実の装置を動かしてCG映像と連動させ、ウインドサーフィンの感覚を味わえるものです。ボードに見立てた板が少し揺れるだけで、体験している人には大きく揺れるように感じられます。これは人間の錯覚の一種ですが、ボードがどの程度動いたら、どのように感じるのかを検証するのは、柴田先生の研究テーマの一つです。「作品として楽しんでもらいながら、研究に活かせるフィードバックがもらえるとありがたいです」。
この作品を発案し、制作したのは、大学3回生の学生たち。ボードを動かす仕組みづくり、セイルにリアルな風を受けているように感じられるおもりの重さ、ロープの強さ、安全性など、さまざまな面から試行錯誤を積み重ねています。体験した人から感想や意見を聞いて、さらに楽しいものにブラッシュアップしていくことを柴田先生は期待しています。
いばらき×立命館DAYでの様子
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voice 01
参加者の声
ほんとに海の上にいる気分になれました。すごく爽やかで風も感じたのですが、あれは扇風機で起こしてくれていた風だったんですね(笑)。波がすごくて、大きい波が来たら向こうが見えなくなったりして、とてもリアルでした。
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voice 02
学生の声
たくさんの方が来られるとは先輩から聞いてたのですが、思った以上の数でした。小さいお子さんが楽しんでくださっただけでなく、普段からVRを楽しんでいる方、VRChatというVRのアプリを使っている方もたくさん来てくださったことが嬉しかったです。そういう方々は普段、座ったり、寝転んだり、止まった状態でVRを楽しんでおられることが多く、足元が動くというのは新しい体験だと思います。自分たちが好きなVRというコンテンツを新しい形で遊べるということで、すごく楽しんでくださっていました。
先生からひとこと
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柴田 史久
情報理工学部 教授
専門分野:モバイルコンピューティング・複合現実感
関連リンク
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VRやMRについて聞いたことはあっても、実際に体験したことのある人はまだ少ないかもしれません。私たちのラボで体験して、感想や意見を聞かせてください。それが、研究を深め、技術を発展させて、世の中に役立てることにもつながります。
作品づくりという意味では、 10年数年前と比べてCGのクオリティが桁違いに上がり、Unity(ユニティ)やUnreal Engine(アンリアルエンジン)などのゲームエンジンを使って簡単に制作できるようになりました。自作したサーフィンのボード部分も、Raspberry Pi (ラズベリーパイ)などの安価な小型コンピュータで動かしています。ものづくりが好きな人、XRの技術に関心がある人にとって、とても興味深い内容だと思います。