OIC H棟・
情報可視化

2025年度生きるとは「判断」の連続。
何をおもい、あなたはどう「決断」する?

ひとりひとりが
社会をつくる、未来をつくる

新倉 恵里子 株式会社東和エンジニアリング
取締役社長
※お役職は2026年1月24日時点

私の経験—苦しみを乗り越えて

私は今、父が創業した会社を経営しています。1930年生まれの父は10歳で両親を亡くし、2人の弟を育てるために14歳で海軍の少年兵に志願しました。第二次世界大戦中は、通信兵として駆逐艦に乗艦。終戦時は、多くの仲間や上官を失いながら生き残った自責の念にかられたそうですが、焼け野原で頑張っている人々の姿に励まされ、いただいた命を日本復興に尽くそうと奮起、1952年に会社を始めました。最初は小さな電気店でしたが、通信兵として身につけた技術などが助力となり、1995年の国際科学技術博覧会で数多くのパビリオンのAVシステムの設計・施工を担当できるほどの力をつけていきました。

一方、私は結婚して平穏な主婦生活を送っていました。ところが夫の会社が経営の危機に瀕したことから人生が大きく転換していきます。このままでは生活できなくなる、社員さんにも取引先にも多大な迷惑をかける。私も何かしなければと思いました。一体何ができるのか、考えてもわかりませんでしたが、もう無我夢中でした。お客様を訪問してお仕事をいただきました。取引先への支払いや社員の給料のためのお金をなんとか集めました。こうして必死に、無我夢中で働いていた時、癌が見つかりました。まだ子どもも小さく、苦しみましたが、頑張るしかありません。4回の手術を繰り返しながら必死で働き続けました。そうしていると、不安が一生懸命な気持ちに変わり、一生懸命頑張っていたら、助けが現れるようになりました。光が見えてきたのです。そうすると、自分が本当は何がしたいのかが見えてきました。目標が明確になってきたのです。

目標を成し遂げるための歩みとは?

不安を抱えていた私が、どのようにして目標にたどり着いたか。その流れをキーワードで辿ってみます。

[不安] →[一生懸命] →[助け]→[光] →[目的] →[目標]→ [方法] → [道] →[歩く] →[観察] →[発見] → [考える] → [作戦] →[仲間] → [スピード] →[失敗] → [成功]

不安な中でも頑張っていると、そのうち助けが来ます。助けを受けると光が見え、目的が見えてきます。そうすると、いつまでに何をどうしたいのか目標が明確になり、それを実現できる方法を考え始めます。必死で考えるうちに見えてくる道を一生懸命に歩きはじめると、前後左右が見え、発見があります。発見があると作戦が生まれ、新しい仲間ができます。自分とは違う考えの仲間ができると展開のスピードが上がります。そうすると調子に乗って失敗するでしょう。この失敗がいいんです。やらないと失敗はありませんから。そこで再び考えることが成功につながるのです。成功までには時間がかかりますが、仲間と一緒に成し遂げたという喜びがあり、感謝の気持ちも生まれます。

このキーワードは人によって違うと思います。夢をかなえようとする時に自分を奮い立たせるキーワードを書いて、グループで共有しながら、思いや経験を話し合うワークショップをやってみましょう。

いろんな人が力を合わせれば不可能が可能になる

当社は、2021年の国際的スポーツイベントや2025年の博覧会などにも参画することができました。立命館大学H棟のエントランスやスタジオにもシステム技術を提供させていただいています。私にそういう技術があるわけではありません。400人の社員の知恵が集まった結果です。そして、たくさんの失敗の経験が積み重なって、こういうこともできるようになりました。

人生にはいいことだけでなく悪いこともたくさんあります。でも、頑張っている人を見ると心が動き、力が湧いてきます。社会にはいろんな人がいて、それぞれ違いがあるからこそ、それらの力が合わさることによって、たくさんの不可能が可能になっていきます。皆さんが力を合わせれば、この日本から世界の平和にまで力を及ぼせるのではないか、そんな未来がつくれるのではないかと期待しています。

講義を終えて

新倉 恵里子

株式会社東和エンジニアリング 取締役社長
※お役職は2026年1月24日時点

生徒、学生の皆さんのキラキラした表情、話を前のめりに聴いてくださっている姿に私も気持ちが乗りました。ワークショップも「自分たちごと」として楽しんで進めてくださる姿が印象的でした。皆さんには「未来って楽しいよ」と伝えたいです。なぜ楽しいかというと、今まで学習してきたことを、直接お客様や社会の中で知ってもらえる大きな機会だからです。この楽しさを早く皆さんに体感いただきたいなと思っています。

H棟のシステム構築に関わらせていただいた時、まずコンセプトに感激しました。社会に必要な要素がここにしっかり詰まっていて、先生も、職員の方も本気だということが伝わってきました。こんなに素晴らしい設備が大学にあるということを、産業界の人間も知っておくべきだと思いましたし、国内のみならず、海外にも、日本にはこんな考え方を持っている大学があり、こんな素晴らしい学生さんがいるということを知っていただくいいチャンスだと思い、今日は参加させていただきました。

今日の講師陣は経済同友会の仲間ですが、それぞれのお話に刺激を受け、改めて尊敬の気持ちも持ちました。自分自身が本当に伝えたいことだからこそ、聞く人にしっかり伝わるものになったのだと思います。休憩時間に、「生徒さんたちには未来に元気よく飛び立ってもらいたいね」などというお話もできました。設営してくださる方、準備してくださる方たちのお力添えがあったからだと感謝しております。

参加者の声

立命館大学 経営学部 1回生

有名な企業の方々のお話を聞きたくて参加しました。1人で参加したのですが、高校生や保護者の方々など初めて会う方と同じテーブルでお話しできて楽しかったです。不安状態をどう切り抜けるかというお話の中で、「不安」の次に「一生懸命」というキーワードを書かれていました。自分の経験を振りかえっても、不安な時は一生懸命になれるいいチャンスでもあったなと気づきました。今日のお話は今後にも活かせそうだと思います。

参加者の声

立命館高校 2年生

行動する前に悩んで、結局やらないということがよくあります。講演を聴いて、考える前に行動し、いっぱい行動してから、もし失敗したらまた考えるという風に、行動を先にしていこうかなと思いました。他の人の意見や知識を取り入れながら自分が培ってきたものを行動に活かせば、また新たに得られるものがあり、それがどんどん増えていくのだと思います。

共催

2025年度GPSP(R2030推進のためのグラスルーツ実践支援制度)採択
オール立命館で取り組む新しい創発性人材育成プロジェクト「Rising Stars Nexus」の新展開

連携

経済同友会 学校と経営者の交流活動推進委員会

キーワード

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