OIC H棟・
情報可視化

2025年度生きるとは「判断」の連続。
何をおもい、あなたはどう「決断」する?

世界でどんな変化が起きているのか?
その中であなたはどう成長し、
どんなキャリアを作る?

渡部 一文 株式会社ロッテホールディングス
取締役
※お役職は2026年1月24日時点

世界とアジアの変化

ASEAN(東南アジア諸国連合)のGDPが、 2028年頃に日本を超えます。日本の経済成長率が約0.5%なのに対して、ASEANは4~5%。実に10倍です。日本の経済はジリ貧で、皆さんの世代が就職する頃には、日本にはもうポジションがないかも知れません。これからは、国内だけではなく、広くアジアなどを視野に入れて仕事をすることを考える必要があります。

また、日本は高齢化、人口減社会であり、とりわけ生産年齢人口(15〜64歳)が減少し、人手不足の問題があります。今は外国人労働者で補おうとしていますが、ASEANでも生産年齢人口は減少傾向にあり、もうすぐ日本に人材を送り出せない時代がきます。

困難な問題を抱えている日本ですが、それをネガティブに捉えるだけでなく、ビジネスチャンスと考える発想の転換も必要です。労働力不足、高齢化など日本が今直面している問題、あるいは公害、都市化に伴う交通渋滞やゴミ問題など、過去に日本が取り組んできた諸問題は、これからアジアの国々でも顕在化してきます。日本はそれらを先に経験している、いわば、テストの問題を先に解いている国なのです。日本でこれまでに作られてきたソリューションが活かせるかもしれません。起業を考えている人は、特にこのことに注目してほしいと思います。

アジアでは中産階級が急増していて、2030年には世界の中産階級人口の2/3はアジアの人になります。つまり、これからのプロダクトターゲットは、欧米ではなく、アジアです。ビジネスを考える上で、アジアの人が求めるものを作れるかどうかが、極めて重要な鍵となります。今、私がアジアに注目しているのはこれらの理由からです。

失敗を恐れず挑戦してこそ経験値が積める

日本はバブル期(1980年代後半〜92年)には世界第2位の経済大国でした。が、そこからほとんど成長していません。中国は50倍、インドは10数倍になったのに、日本が伸びなかったのは、現状維持を良しとしていたからです。現状維持とは「ゆっくりした負け」のこと。国や企業を発展させていくためには、常にチャレンジし、イノベーションを起こさなければならないのです。

では、どうやってイノベーションを起こすのか。15年間、在籍していたAmazonのやり方を紹介しましょう。Amazonは大きく発展しました。たくさんの天才がいたからではなく、普通の人がその中で仕事をするとイノベーションができるという仕組みを構築していたからです。Amazonの共同創設者、ジェフ・ベゾスは、「成長は設計できる」と考え、この仕組みを作りました。言い換えれば、常にイノベーションできる仕組みを作れば、会社は自然に成長していくということです。

イノベーションを起こすには、挑戦を促す姿勢も大事です。挑戦には失敗がつきものですが、失敗を怖れて挑戦しなければ、経験値は積めません。Amazonにもたくさんの失敗がありました。しかし、失敗してもクビになることはないので、失敗が経験値を増やし、新たなイノベーションにつながっているのです。

変化の時代の中でキャリアを作るには

世の中が大きく変わり、AIによって今までの仕事がなくなるかもしれないという非常に厳しい時代に、皆さんは社会に出ていくことになります。そんな時代にどう対応し、どう仕事をしていくべきなのでしょう。

まず、自分は、自分の株式会社の社長だと思ってキャリアを作っていく必要があります。そのためには、学び続けることが大事です。また、失敗を恐れず挑戦する姿勢、リスクを取る勇気を身につけることも大事です。

キャリアの8割は偶然で決まります。自分から偶然をつかみにいくことも重要です。偶然、何かに出会ったり、何かが起こったとき、それを面白いと感じて動けるかどうかで人生は大きく変わります。そのためには、常に好奇心や冒険心を持ち、柔軟な思考力を養いましょう。自分の箱をどんどん大きくすること、AIを含めテクノロジーなどのスキルを伸ばすことも大事です。私は、これらが人生の成功の鍵なのではないかと考えています。

講義を終えて

渡部 一文

株式会社ロッテホールディングス 取締役
※お役職は2026年1月24日時点

今日は、主に中高生に向けて、これからどのような世の中になっていくのか、耳の痛い話も交えてお伝えすることでこれまでの考え方を変えてみようというお話をしたのですが、私がもう一つのターゲットとして考えていたのは中高生の保護者の方々でした。苦労せず、エスカレーター式に大学まで進学できる学校に入学させたお子さんに、どうやって苦労やチャレンジをさせるかというお話としても考えていただけたらと思っています。講演後、高校生の皆さんが次々と質問にきてくれました。「アジアでどんなチャンスがあるんですか?」「アジアに行く場合はどんな言語を勉強したらいいんですか?」など、私の話を前向きにとらえてくれていたので、伝わったんだなということが分かりました。

大阪いばらきキャンパスでは、市民の方が自由に入って犬の散歩をしておられたり、子どもが遊んでいたり、社会に対して独自のアプローチをされていることを感じています。会場のラーニングインフィニティホールも、これまで経験したことのない面白い教室でした。3月にもう一度ここでフォーラムを開催させていただく予定です。立命館だけではなく、京都大学や大阪大学など他大学の学生もたくさん来ていただく予定になっているのですごく楽しみです。

参加者の声

利晶学園大阪立命館高校 2年生

昨年このイベントに参加し、色々の方のお話をお聴きすることができすごく良かったと感じたので、今年も参加しました。僕は、挫折はしない方がいい、うかうかと生活していたい、お話を聞いて、それだけでは未来は見えてこないと感じました。休憩もはさみながら挑戦を重ねて、少しずつ自分自身を成長させていくことの大切さをしっかり学べたと思います。

このイベントでは自分の未来につながる言葉をたくさん聞くことができます。自分の考えだけに固執せず、いろんな人の意見とかを取り入れてもっとレベルアップしていきたいと思っています。

共催

2025年度GPSP(R2030推進のためのグラスルーツ実践支援制度)採択
オール立命館で取り組む新しい創発性人材育成プロジェクト「Rising Stars Nexus」の新展開

連携

経済同友会 学校と経営者の交流活動推進委員会

キーワード

  • #人材育成
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