目次 (現在地は"クライアントシステムについて"です)
序文 (システム図形モデル有り)
クライアントシステムについて
サーバーシステムについて
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内容
1-共通仕様
すべてのクライアントに該当する項目は以下です。
本体:Apple社製パワーブック1400cs/117
CPU:PowerPC603ev/117Mhz
OS :MacOS7.6.1(緊急時用に漢字Talk7.5.3)
通信アプリケーション:ATSONTALK1.6.1、NCSAtelnet2.7.1
文書編集アプリケーション:JEDIT1.0.8b
wwwブラウザアプリケーション:NetscapeNavigator3.0.1JA(デフォルト+3MBメモリ割当)
wwwブラウザプラグイン:ShockwaveFlash SA-PPCのみ追加、以外はデフォルト
PCカード:SEIKO社製 名称確認中(PCMCIA TYPE2 DDI personal handyphone system card)
通信方式:PIAFS=ISDN=LAN接続
2-個別仕様
各クライアントで設定のまばらな項目を以下に記述する。尚、メモリについては一応の同値を求めるために仮想メモリをONにするなどして48MBに統一した。
・Aチーム使用機材
メモリ:48MB
HDD容量:772.8MB
仮想メモリ:OFF
・Bチーム使用機材
メモリ:16MB
HDD容量:772.8MB
仮想メモリ:ON-理論値48MB
・Cチーム使用機材
メモリ:48MB
HDD容量:772.8MB
仮想メモリ:OFF
・Dチーム使用機材
メモリ:16MB
HDD容量:772.8MB
仮想メモリ:ON-理論値48MB
3-実験時の動作状況
各クライアントとも機械としての動作は快調であった。が、行動地域によってはPHSの電波状況が優れない場合があり、都市の特定地域における電波状況の格差があらためて問題となった。中でも重要なのは今回データ通信をPHSを利用した通信にのみ限定したということであり、例えばISDN対応の公衆電話など補助的な通信手段が町のあちこちに存在するにも関わらず利用を検討しなかったことである。今回の実験では通信の安定性と快適性を重視したため、PHSの優位データ通信規格であるPIAFSからわざわざISDN網を経由させての通信方式を採用していたことを考えると、特定モデムカード(例えばTDK社製 DF3314Eなど)と公衆電話の組み合わせによる補助通信手段を用意しておくべきではなかったかとの反省が残る。ただし、電波が安定している地域においては、通信も非常に安定しており、理論値に限りなく近い30000bps台の通信が確実であった。実測値の平均は31200bpsという高水準をマークしており、PHSによるデータ通信の有望性が実証された。
他にはバッテリの継続時間が問題としてあがった。さすがに携帯型端末を意識した設計にしたとはいえ、所詮はノート型パソコン、1本のバッテリ/チームでは動作時間が大きくネックとなった。実際に実験の過程でバッテリが切れて行動不能に陥り、バッテリ補充部隊の到着まで30分〜1時間もの時間ロスを食うチームがあったことは忘れてはならない。これらの問題はすべてクライアントマシンを実験直前日ないし当日にしか用意できなかったことに大きく起因するといえ、持ち出し基本の実験体制では回避は無理であった。システム設計者がなぜマシンの確保を早急に求めたのか、また、なぜ実験機材を学部生から半ば無理を頼み込んで借りなければいけなかったのか、また、そうしなくても良い方法は他に必ずあったはずであり、実験をバックアップする体制にも問題の原因があったことは否めない。
ともかく、実験は波風ありながらも機材の物理的破損等は最小限にとどまり、かつ、多くのチームが積極的に活動したゲームの進行を見るに、準備不足や機材の性能のばらつきによる状況の左右は、ゲームを進行させる被験者の側からはそれほど問題にならなかったようである。(アンケート結果を参照のこと)
4-問題と対策
「機材の手配」
クライアントの粒が不揃いになっていたことには何の意図も介在しておらず、結局の所システムの設計者としてはApple社製パワーブック1400cs/117/RAM16MB/772.8MB HDDの仕様を求めたのであるが、手配の都合上バラバラの仕様になってしまったようだ。いずれにしても今後の実験では機材を調達する際には「確実」性、「事前準備」の期間、「統一」性を最重要課題としたい。また持ち出しあるいは借出の場合は必ず保険をかけ、万一に備えるべきである。
「通信の確立」
通信の為の機器は、PHSベースのPIAFS/ISDNを基本とする。ただ電波状況の格差を考慮して、補助通信手段を設ける。
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