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映像学部卒業生坂田牧也さんに撮影の仕事や6月公開映画『泣くな、赤鬼』について直撃!!

2019.04.16

2019年度がスタートし、「13期生」が入学してきた映像学部。
2011年に初めて卒業生を送り出し、彼らの活躍によって、各業界で「立命館大学映像学部出身」というフレーズを本当によく見かけるようになりました。また、学部にも卒業生からの報告が続々と寄せられていて、充光館で蒔いた種がいろんなところで花を咲かせていることを実感します。

映像学部では、今年度そんな卒業生の活躍をこのEIZO VOICEや学部SNS(facebooktwitter)にて積極的にご紹介しようと思っています!

今回は第5期生坂田牧也さん(実写ゼミ出身)のご紹介です!坂田さんは映像学部卒業後、現在フリーランスで映画やドラマの撮影をおこなっており、皆さんも恐らくご存知のような作品にも多数携わっておられ、活躍されています!坂田さんが撮影に関わった6月公開予定の映画『泣くな、赤鬼』についても紹介いただきつつ、後輩にアツいメッセージを送ってもらいました。現場感半端ない写真も余すところなく紹介させていただきます!

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現在のお仕事やそこに至る経緯などを教えてください。

「この仕事に就こうと思った理由としては、最終的に行き着くのは『映画が好きだから』ということに尽きます。
 
卒業後は、株式会社ナックイメージテクノロジー(映像機器の専門メーカー)のレンタル部内で、研修生(いわばバイト)として、契約上1年半働きました。その後、フリーランス撮影部として働き始め、現在に至ります。
 
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僕は今、WOWOWの連続ドラマW『神の手』【6月23日(日)放送スタート:椎名桔平主演)】の撮影に参加しています。監督は数年前『キセキ-あの日のソビト-』でもご一緒した兼重淳監督です。カメラマンは、同じく『キセキ』のときについた向後光徳カメラマンです。

今まで関わった作品(映画、ドラマのみ)に関しては、この画像でご参照ください。

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僕の映画が好きという気持ちの原点は、映像学部にあります。映像学部での映画鑑賞や、映像制作の授業がこの職についた理由に繋がります。
映像学部の授業で観たヒッチコック監督作品や、デイヴィッドリンチ監督作品は、僕が映画に興味を持ち始めたきっかけです。先生方から教わったことや、この職に就こうとしている自分に対して言ってくださった言葉はよく思い出し、自分の励みにしております。映画への接し方、愛し方、そして作品を総合芸術とみなし全員で作るという考え方は、深沢伸行先生、島村漱先生(客員教授)、その他先生方からたくさん教わりました。また、一時期CGにも興味があったことがあり、北原聡先生にも大変お世話になりました。」

現在フリーランスで活躍されていますが、企業所属ではなくフリーを選んだ理由や現状について教えてください


「僕はフリーでやっていくという考えは在学時代はありませんでした。後々実際にフリーランスでやることとなりましたが、それを親に言ったときには全く理解してもらえませんでした。

フリーランスになってわかったことは次のようなことです。

映像の現場では、様々な部署においてフリーランスでやってる方と会社員として参加されている方がいらっしゃいます。違いとしては、月給制なのかそうでないか、仕事を選べるか選べないか等が上げられます。

フリーは会社員と違って仕事を選べますが、待っていても仕事は入らない為自ら仕事を探さなければなりません。

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僕の場合ですと、ナックイメージテクノロジーで研修生をしている間に、その機材屋に来る撮影助手の先輩方にとにかく名刺を配るということをしていました。名前、連絡先を知っていただかないと仕事を振ってくれないからです。

その後は仕事を頑張るのみなのですが、重要なのはその次です。厳しいことを言いますが、そこで精一杯やらなければ、次の仕事はありません。次の仕事があるかないかは自分次第です。自分の名前を売っていかないと仕事はありません。

誰かが面倒を見てくれるのはもう終わったのだなと、フリーになってから思いました。」

 
6月に公開される映画「泣くな赤鬼」について
 
「僕が撮影で関わった『泣くな赤鬼』(6月14日公開:堤真一、柳楽優弥主演)という作品は、僕が初めて現場の本番中に泣いてしまった作品です。役者のお芝居、カメラワークを目の前にして、これほど感動した現場は初めてでした。

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スタッフは、『キセキ-あの日のソビト-』のチームです。とても和やかな雰囲気のチームで、しかし全員が作品に対して本気で挑むので、その作品の仕上がりは見事だなと初号試写を観て思いました。

是非劇場へ!(笑)」

 
映像学部後輩にメッセージをお願いします
 
「僕は今現在、撮影部として映画やドラマに参加させて頂いていますが、正直言いますと始めて1年間は作品に対しても楽しめないほど大変でした。1歩歩くだけで怒られていました(笑)

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ですが、それに屈せずとにかく続けていこうと、日々学んで仕事をしていると、あるときその作品作りが楽しくなり、その作品に対して悩んだり感動したりするようになりました。

もし、撮影部でなくても、企業に勤めたりすることが目標の方でも、その仕事を始めたら、とにかく続けることが大切です。必ず自分の中で何かが変わる瞬間があって、その仕事の見方が変わると思っています。

それと、コミュニケーションは特に大切です。学生時代に築ける能力だと思っています。特に映像学部はそれを学べる素晴らしい場です。映像学部の後輩の皆さんはラッキーですので、そんなことも考えながら、作品作りや授業に努めてもらえたらと思っております!」
 
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坂田さんありがとうございました!
彼の言葉からは、プロの現場の厳しさや覚悟、そして彼の写真からは、現場や仕事を楽しみ、「チーム」を大事にする姿勢が伝わってきました。滲み出るかっこよさ、とでも言いましょうか。文章ではなかなか伝えにくい現状はあるのだろうなと推し測りつつも、このまま真っ直ぐに撮影道を極めてほしいと改めて応援したくなりました。

後輩の皆さん、心強い先輩は色んなところで皆さんを待ち受けています!

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