4月初旬「世界はなぜ存在しないのか」などの著書でも知られる哲学者のマルクスガブリエル先生がご家族と共に弘道館を訪問されました。先生は世界最年少でボン大学の教授に就任し「哲学世界のロックスター」の異名も持たれます。

20年前にベネチア大学の哲学者マッシモカッチャーリー先生と茶会した際に誂えた、十牛図の棗（カッチャーリやハイデッガーが十牛図の研究をしている）をご用意したところ、話が大変盛り上がりました。

お茶席の時間中は娘の梨紗子と彼女の思想史研究会のお仲間の、中村徳仁先生（三重大学）がお子様方に日本文化である雛飾りなどをレチャーし楽しく交流しました。

実は中村先生は『超越論的存在論: ドイツ観念論についての試論』 （中島新・中村徳仁訳）マルクスガブリエル先生著書の翻訳者です。彼らとガブリエル先生との談義も大変盛り上がりました。

茶席中、哲学的な話を翻訳できるのはクリステーナさん。ガブリエル先生は「日本人の見立て」思想について興味持ってくださいました。

最後に今日のお茶会についてガブリエル先生から「詩」を作ってプレゼントくださいました。

皆川淇園以来の学問空間「弘道館」を感じた1日でした。