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  • 峯 彰助教
  • Akira Mine
  • 生物工学科
  • 研究室食料バイオテクノロジー研究室
  • 専門分野植物病理学
  • 担当科目食料生産科学、環境資源学
    • 植物品種改良
    • バイオテクノロジー
    • 微生物
Q1研究の内容を教えてください。

 我々人間と同じように、植物も病気になります。原因は様々ですが、その多くは細菌やウイルスなどの病原微生物の感染によるものです。実は、毎年5億人分以上の農作物が、病気が原因で失われています。これは深刻な問題で、早急に手を打たなければ、爆発的に増加する世界人口の問題と相まって、やがて世界的な食糧難に陥る可能性があると指摘されています。私は、病原微生物が植物に病気を引き起こすために必要な遺伝子や、病原微生物に対抗するために植物が進化させてきた免疫系に関わる遺伝子を見つけ出し、その機能を詳細に調べています。得られた知見をもとに、例えば、植物の免疫系を強化するなど、来たる食糧難問題の解決に向けた植物保護技術の開発に繋げたいと考えています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 幼少のころから生物の進化に強い興味がありました。小学生のころに、生物爆発の時代として知られるカンブリア紀を特集した科学雑誌を手にした時の興奮を今でも覚えています。しかし、大学入学当初は研究者になる気などなく、就職を意識していました。転機は、植物ウイルスとの出会いです。ウイルスは、進化を加速させるゲノム上の塩基置換の頻度が非常に高いことを知り、生物の進化に対する情熱が再燃しました。また、植物ウイルスの研究をしておられた大学時代の恩師が、非常に楽しそうに研究の話をされる魅力的な先生であったこともあり、研究者を志すようになりました。今でも、自身の研究が進むにつれて垣間見える植物と病原微生物の「共進化」に心躍らされます。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 ここまで読んでくださった皆さんはおそらく、生命科学に興味を持たれていることと思います。言うまでもなく、高校時代の私もそうでした。当時はちょうど、バイオテクノロジーという言葉が出だした時期で、その可能性に胸を膨らませたものです。そして今、バイオテクノロジーは様々な産業の核となり、私たちの生活を豊かにしています。一方で、食糧問題やエネルギー問題など、バイオテクノロジーをより一層発展させることで解決できる世界的な課題も数多く残されており、世界中の産学官の研究者が課題解決へ向けて研究に励んでいます。日進月歩する生命科学に身を投じることで、みなさん一人一人が持つ興味と専門性を深めれば、今は想像もつかないような視点から急速に変化する世界を捉えることができるようになるのではないでしょうか。

おすすめの書籍

ロブ・ダン 著『世界からバナナがなくなるまえに -食糧危機に立ち向かう科学者たち-』