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  • 伊藤 將弘教授
  • Masahiro Ito
  • 生命情報学科
  • 研究室情報生物学研究室
  • 専門分野ゲノム科学、除法生物学
  • 担当科目バイオアルゴリズム、プログラム言語1、プログラム言語2、バイオシミュレーション演習
    • エピゲノム
    • 線虫C. elegans
    • 稀少疾患
Q1研究の内容を教えてください。

 私の専門である情報生物学とは、その名の通り、情報学と生物学という2つの学問が交わる学際的学問分野のことで、言い換えますと、何らかの生命現象を研究対象とし、その解析をコンピュータにて行う分野のことを指します。「生命活動プログラムをコンピュータ上で再構築(再現)すること」を、究極の目標としています。
 私の研究室では「線虫C. elegansを用いた発生の理解」に向けて日夜研究を進めています。線虫C. elegansは、多細胞生物としてはじめて全ゲノム配列が決定した生き物で、細胞の数、細胞系譜、体が透明で観察しやすいなどの理由から、「モデル生物」と呼ばれる実験動物です。21世紀に入り、この線虫を用いた研究で、3度もノーベル賞を受賞しました。また、近年ES細胞やiPS細胞など再生医療が注目されていますが、なぜそれらがいろいろな組織の細胞になる(発生する)のかというメカニズムは分かっていません。そこで、C. elegansを用いて生命メカニズムを解き明かす研究を進めています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 何事も一度は自分自身で経験しなければ気が済まない性格の持ち主で、良く言えば「好奇心旺盛」、悪く言えば「したがり」な学生でした。ですので、多くの体験を積んできたと同時に多くの失敗もしました。
 こんな私が将来の進路について考え出したのは、高校2年生の夏だったと思います。その切掛けとなったのは、出身中学のクラブでOBとして練習に参加したときに見た横柄な態度を取る不良達でした。何故だかわからないが「こいつらをなんとかしたい」という思いが湧き、「将来は中学校教諭になろう」と決めたのでした。しかし、先に述べた性格の持ち主であったため、大学の卒業研究にて研究に嵌まってしまい、それでは「教育と研究もできる大学教員になろう」と安易に目標を修正したのを覚えています。若さってすばらしいですね。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 新しいことにチャレンジしてください。
 バイオインフォマティックスという分野は出来て間もない分野です。やっと土台ができた段階で、これから飛躍する学問です。ですので、先行者がいない分、厳しくて辛いことが多々ありまあると思いますまた、その反面、この未知なる領域が沢山存在し、その領域を己で見出し切り開いていくという醍醐味もあります。このような研究分野ですが、是非とも興味を持っていただき、一緒に研究が出来る日を待ち望んでいます。

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小林 武彦 著『DNAの98%は謎 -生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か-』