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  • 菊地 武司教授
  • Takeshi Kikuchi
  • 生命情報学科
  • 研究室計算生命化学研究室
  • 専門分野生物物理学、蛋白質科学
  • 担当科目量子化学、機能ゲノミクス
    • 残基間平均距離統計
    • コンタクトマップ
    • 進化解析
Q1研究の内容を教えてください。

 タンパク質は生体内で様々な役割を担う、生命を維持するために大変重要な物質である。タンパク質はアミノ酸が鎖状に連なった高分子化合物であり、固有の立体構造を持つことが知られている。その役割、あるいは機能はタンパク質の固有の立体構造に起因するものである。その立体構造は、タンパク質分子のアミノ酸の並び方、すなわちアミノ酸配列により決まる。私が現在取り組んでいる研究は、アミノ酸配列の中にどのようにしてタンパク質の立体構造情報が格納されているか、を明らかにすることである。そしてそのようにして決まった立体構造がどのようにして機能を発揮するのか、についても興味を持っている。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 もともと私は大学では理学部化学科の属し、生体関連分子の電子状態やヘモグロビンの酸素吸着機構をコンピュータを用いて研究を行っていました。そのような研究を通じて、タンパク質や生体関連分子の機能に強い関心を持つようになり、研究を続けたいと思いました。その後アメリカに留学し、そこでの指導教員からタンパク質の立体構造形成、タンパク質構造におけるループ構造の分類等のテーマを与えられ、このことが現在の研究のきっかけとなりました。その後製薬会社に属したこともあり、創薬にも強い関心を持ちながら、現在に至っております。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 高校時代というものは自己の人格形成に大変重要な時期であると思います。自分をふりかえっても、自分自身をじっくり見つめ、その上で将来の目標を見据えたと思います。その時には、どのような分野が自分に合っているのか、将来性があるか、というようなことを基準に考えていたというよりも、自分が本当は何をやりたいのか、ということを自分に問いかけていたと思います。そのような人生の選択が本当によいのかどうかは個人個人で異なるでしょう。しかし少なくとも私自身はそのような選択の仕方がよかったと思っています。結局重要なことは自分自身の心に素直になることだと思います。