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  • 深尾 陽一朗教授
  • Yoichiro Fukao
  • 生命情報学科
  • 研究室植物分子生理学研究室
  • 専門分野植物生理学、植物栄養学
  • 担当科目ゲノム科学、基礎生化学実験、分子生物学実験、生物学基礎実験
    • ゲノム
    • バイオテクノロジー
Q1研究の内容を教えてください。

 植物は根付いた土地から移動することができないため、様々な環境ストレスを受けながらもたくましく生きています。我々の研究室では植物における必須微量元素、いわゆるミネラルが不足したときに植物細胞内のどの分子がストレス耐性に寄与するのかを調べ、その機構を研究しています。また、農業現場において役立つ研究にも力を入れています。近年の温暖化により、夏場に育てられる作物の種類が限定されています。このため、高温ストレスを緩和し、安定的に作物を生育できる方法を、生産者の方や企業の方とも連携して研究しています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 中学生の時に、地球温暖化について特集された新聞記事を読んだことが、研究者になるきっかけとなりました。オゾン層が破壊されて、地球環境に悪影響をもたらすという内容でした。しかし、当時は自分が植物の研究をすることになるとは考えていませんでした。大学の卒業研究室として私の尊敬する先生の研究室を選び、その先生が植物科学者であったことから、私も植物の研究に興味を持つようになりました。現在の研究テーマの1つである高温ストレスが作物にもたらす影響やその解決に取り組むようになったのも、さかのぼって考えると中学生の時の経験が土台になっていると思います。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 大学では、現時点での最先端の知識や技術を学ぶことができます。しかし、みなさんが大学を卒業し、社会人として活躍する頃には、学んだ知識や技術が古くなっていることもあります。そう思うと無駄に思えるかも知れませんが、次の最先端を作っていくためには、今の最先端を学ぶことがとても重要になります。そして、10年後、20年後の世界がどのようになっているのかを想像してみてください。その中で、自分自身は世の中とどのように関わっていきたいのか、どのような仕事をしていたいのか、自分の未来を想像すると、自分が今やるべき事が見えてくるはずです。

おすすめの書籍

瀧本 哲史 著『ミライの授業』