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  • 姫野 友紀子助教
  • Yukiko Himeno
  • 生命情報学科
  • 研究室組織機能解析学研究室
  • 専門分野心臓生理学、生体シミュレーション
  • 担当科目細胞機能制御学、生体機能シミュレーション、統計シミュレーション実験
    • 予防健康医学
    • 創薬
Q1研究の内容を教えてください。

 心臓の働きを、コンピュータでシミュレーションしています。心電図に見られるように、心臓は電気的な活動をおこないながら、血液を全身へと送り出すポンプの役割を果たします。シミュレーターを使えば、その電気活動が起こる理由となる細胞でのイオンの動きと、収縮力を発生するタンパク質の動き、それによって拍出される血液の動きや消費されるエネルギー量など、すべてまとめてコンピュータで計算することができます。このシミュレーターを病気のメカニズムの解明や、創薬、疾病予防へと応用することを目指しています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 動物が大好きで、生き物に関わる仕事をしたいと思っていました。高校では、大学で好きな生物を学ぶのに有利だと先生に教わったため、物理と化学を選択しました。大学に入って、私たち人間を含めた生き物の命のメカニズムを理解するには、ただ生物の教科書を勉強して覚えるだけでなく、自分の頭で納得がいくまで考えて、探求し続けなければならないと実感しました。そして、大学でそのような姿勢で真摯に科学と向き合う先生方に出会えたことも大きな励みとなり、大学院での研究を始めました。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 進路に悩むことも多いと思いますが、そんな時こそ自分は何が好きかをじっくり考えてみてください。自分の“好き”を活かせて、それが仕事につながればがんばれます。好きだけど苦手、あるいは苦手だけど好き、というケースもあるでしょう。得意とか苦手とか科目の成績ではなく、“好き”かどうかが大事だと私は思います。好きであればがんばれるはずで、苦手な部分はきっといつか、何らかの形で克服できると信じています。皆さんの前に道は一つではなく、これからたくさんの選択肢があります。分岐点で迷ったら、ぜひ自分のなかの“好き”を大切にしてあげてください。そして、人生にはどうやら分岐点ばかりではなく、合流点もあるようです。恐れずに自信をもって、前へ進んでください。

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クロード・ベルナール 著『実験医学序説』