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  • 西澤 幹雄教授
  • Mikio Nishizawa
  • 生命医科学科
  • 研究室医化学研究室
  • 専門分野生化学、分子生物学
  • 担当科目分子生物学、分子細胞生物学2
    • 遺伝子治療
    • 創薬
    • 遺伝子発現調節
Q1研究の内容を教えてください。

 生物では設計図であるDNAからメッセンジャーRNA(mRNA)が作られ、タンパク質に翻訳されます。ところが、細胞内にはタンパク質に翻訳されないRNAが存在しており、役に立たないと思われていました。その中の一つであるアンチセンスRNAが、mRNAを安定化して遺伝子の発現を調節することを私たちは発見しました。このアンチセンスRNAは一酸化窒素合成酵素の遺伝子から作られています。この酵素は一酸化窒素を合成して細菌やウィルスを殺して体を守っていますが、合成しすぎると炎症を起こしてしまいます。そこで、私たちは漢方薬の成分などを使ってアンチセンスRNAの働きを抑えて一酸化窒素の合成を減らし、炎症を抑制しようとしています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 高校時代は、仲のよい友達と一緒に医学部を目指しました。医学部に入ってからは、大学の休みに生化学研究室で実験したりして生化学や分子生物学の面白さに目覚めました。一方、医学部で病気と患者さんについて勉強することで、基礎医学と臨床医学を含む医学というものの奥深さを知りました。同期卒業のほとんどすべては臨床医となりましたが、私は大学院博士課程に進み、研究者となりました。今までずっと地味な基礎医学の研究生活を送っており、脚光を浴びることはあまりありませんが、自分の研究成果が病気の治療法や治療薬の開発に結びつけばと思っています。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 生命医科学科では、生命や生物についての理解を深めるライフサイエンス(生命科学)を学びます。この研究を担っているのは生命科学部だけでなく、医学、薬学、理学部、農学部などの人たちもいます。ライフサイエンスは基礎的な研究の他に、製薬企業で薬を開発したり、診断、予防、治療などに応用されるなど、人類に貢献しています。
 生命や生物のしくみには、まだ多くの疑問が残っています。教えられたことを聴くだけでなく、自らが疑問を持ち、解決していく姿勢が大切です。また高校での勉強を進める中で将来は何をしたいのかを考えるとともに、自分の夢を持つことも大事です。そのためには多くの本を読み、広く知識を吸収して視野を広げていきましょう。

おすすめの書籍

西澤 幹雄 著『はじめての研究生活マニュアル -解消します!理系大学生の疑問と不安-』