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  • 早野 俊哉教授
  • Toshiya Hayano
  • 生命医科学科
  • 研究室プロテオミクス研究室
  • 専門分野プロテオミクス、分子生物学
  • 担当科目プロテオミクス、分子細胞生物学1、医科生物工学
    • 予防健康医学
    • バイオテクノロジー
Q1研究の内容を教えてください。

 ヒトゲノム情報の解読が終了後、生命科学における研究対象がタンパク質へと大きくシフトしました。これは、細胞機能の直接の担い手であるタンパク質の働きを、ゲノム情報から正確に予測することが現在のところ困難であるためです。私たち人間の社会生活と同じ様に、個々のタンパク質は細胞という社会の中で他の数多くのタンパク質と交際しつつ、様々な現場でそれぞれの役割を果たしています。これらタンパク質の交際関係および活動現場を、大規模に解析する研究分野がプロテオミクスです。プロテオミクス研究により得られる膨大な情報の中から「お宝」を探し当てることで、癌をはじめとする様々な病気の発症機構の解明や新しい診断・治療方法の開発が進むことが期待されています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 私が大学の研究室に配属されたのは、今から約35年前になりますが、当時は分子生物学や遺伝子工学の手法を用いて遺伝子の機能を調べる研究が盛んに進められていました。私自身も、ヒトの遺伝子構造の解明に関する研究に取り組んでいましたが、一方で、私が師事した先生の専門がタンパク質化学であったことから、その影響を受けて将来はタンパク質を対象にした研究に取り組んでみたいとの考えを持っていました。ヒトゲノムの全DNA塩基配列の解読が終了する数年前に、タンパク質を大規模に解析するプロテオミクス研究の新しいプロジェクトが日本で立ち上げられることになり、幸運にもそのプロジェクトに参加する機会を得たことがきっかけとなりました。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 生命科学の研究が急速に進歩した現在でも、「生命」には依然として未知の部分が多く残されおり、そのことが生命科学研究の大きな魅力と言えます。皆さんには是非、そのひとつひとつの謎の解明に取り組んでいただきたいと思います。生命科学研究の目指すところは、すべての人が健康で幸せな生活を送ることができる社会の実現に貢献する成果を生み出すことです。この分野で将来皆さんが生み出す研究成果は、多くの人の幸せな暮らしづくりに役立つことでしょう。

おすすめの書籍

永田 和宏 著『タンパク質の一生 -生命活動の舞台裏-』