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  • 川村 晃久教授
  • Teruhisa Kawamura
  • 生命医科学科
  • 研究室幹細胞・再生医学研究室
  • 専門分野再生医学、幹細胞生物学
  • 担当科目発生・ゲノム医科学、幹細胞・再生医学、人体の機能と病態1
    • iPS細胞
    • ゲノム
    • 遺伝子治療
Q1研究の内容を教えてください。

 我々の体は、約250種・40~60兆個の細胞から形造られていますが、もとは1個の万能な細胞が増殖しながらその性質を変化させ出来上がったものです。我々のもつ数万個の遺伝子のうち3~4つの遺伝子を我々の体の細胞ではたらかせることで、人工的な万能細胞(=iPS細胞)が作られます。このように、今では、自分自身の体から万能細胞を手に入れることが可能となりましたが、その使い道を考えるときがやってきています。私たちの研究室は、このiPS細胞が作られる過程を学問的に理解し、その技術を正しく応用することで、安全かつ効率的な再生医療の実現に向け、日夜努力を続けています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 祖父や叔父の影響で医学の道を志していましたが、高校時代は生物よりも数学の勉強のほうが好きでした。また、一日で一人の患者を治すことも大切ですが、10年かけて何万人の患者を救う新しい治療を開発することに魅力を感じていました。病気になる理由とか、健康を支える体の仕組みを理論的に考えていくことに興味を持てたので、医学研究者を将来の目標に定めました。ただ、具体的な準備は、ずいぶん後からでした。医学研究に夢中になったのは、研修医を数年間だけ経験したのち、大学院で初めて基礎実験をしてからです。好きなものが見つかれば迷わず突き進む精神は、今も変わりません。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 大学の授業では、遺伝や生命の発生、幹細胞と再生医学など基礎医学に関するものから循環器や呼吸器などの医学系の講義も担当しています。学生には「何故だろう」と思ってもらうような講義を心掛けています。何故、人は病気になるのか?何故、人は生まれてくるのか?など、この世に疑問は尽きません。疑問があれば答えを知りたくなります。答えを導くためには試行錯誤が必要です。時には落胆もしますが、答えに近づくと喜びは大きく、こうやって学問が作られていき、社会に貢献する成果も生まれてきます。一度限りの人生を豊かに過ごすために今何をすべきか、人生の設計図を作る準備が大切です。そして目標が定まったら迷わず突き進んでください。

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竹内 薫 監修『nature科学 系譜の知 -バイオ(生命科学)/医学/進化(古生物)- 』