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  • 研究
  • 2023.07.11
  • 細菌の細胞分裂タンパク質FtsZの溶液中のフィラメント構造を高分解能で解明

  • 立命館大学大学院 生命科学研究科の日比野 滉太さん(博士課程前期)、上村 菜月さん(博士課程前期)、黒田 奈津子さん(2022年度博士課程前期修了)、小西 隆元さん(博士課程前期)、加藤 夕貴さん(博士課程前期)、同大学生命科学部の吉澤 拓也講師(現中外製薬株式会社)、同大学生命科学部の松村 浩由教授らの研究チームは、細菌の細胞分裂装置の一部であるフィラメントおよび人工結合タンパク質により安定化されたフィラメントからなる二重らせんの詳細な構造をクライオ電子顕微鏡を用いて明らかにしました。本研究成果は2023年7月11日(日本時間)、英国科学雑誌「Nature Communications」オンライン版に掲載されました。


    <研究成果の概要>
    本研究では、細菌の細胞分裂装置の一部であるFtsZフィラメントの溶液構造をクライオ電子顕微鏡を用いて世界で初めて高分解能で明らかにしました。さらに、このFtsZに特異的に結合する小さな人工結合タンパク質(モノボディ)を取得し、クライオ電子顕微鏡とX線を用いた立体構造解析によりモノボディの結合様式を明らかにするとともに、モノボディによって安定化された2本のFtsZフィラメントからなる二重らせん構造についても高分解能で構造決定に成功しました。FtsZは細菌の生存に必須であり、病原性細菌に対する抗菌薬のターゲットであるため、本研究により得られた知見は創薬への応用も期待されます。

    本研究の詳細については、下記URLをご参照ください。

    プレスリリース(メディア向け)