デジタル人文学クロスメジャーとは

デジタル人文学とは、広義には情報技術を用いた人文科学(人文学)のことです。デジタル人文学クロスメジャーでは、人文学のさまざまな領域が持つ研究テーマや素材、資源に対して、AIを応⽤したり、ビッグデータを効率よく扱うことで、領域を複合させたり、思ってもみなかった新たな研究領域を生むために、デジタル技術の基礎から応用までを学びます。個人や社会が抱える課題の究明を、情報技術を応用することで、効率よく適確に進めることのできる人材を育成します。獲得する知識や技術は、学術研究にとどまるものではなく、教育や博物館の現場、さらには出版、印刷、広告業界などにおいても応用可能な知識と技術でもあり、将来のキャリアのためにも役立つに違いありません。

学域・専攻を超えて横断的に学ぶ「クロスメジャー制度」

フィールドワーク型実習やインターンシップを通じて、京都の歴史・地理・文学などを複合し、応用的に学ぶ「京都学」と、人文学の多様な分野が持つテーマや素材、資源に対して、デジタル技術を活用・応用し、ビッグデータや精密な情報から人文学を探求する新領域「デジタル人文学」の2コースから構成されます。すべての学域・専攻の2回生以上の希望者を対象に、専攻の学びに加える形で、「京都学」または「デジタル人文学」の科目を体系的に履修します。3・4回生ではクロスメジャーの専門演習を受講し、卒業論文を執筆することができます。なお募集時期は1回生秋学期(11月頃)で、定員は各コース約30名。履修希望者多数の場合は選考があります。

デジタル人文学とは?

  • 情報技術と人文学(人文科学)が交差する研究・教育分野。
  • デジタル化されたあるいはボーン・デジタルな資料に立脚しています。
  • コンピューティングによるツール(データ可視化、情報検索、データ・マイニング、統計、テキスト・マイニング、デジタル・マッピング)やデジタル出版によって提供されるツールを用います。
  • 伝統的な人文学(歴史学、哲学、言語学、文学、芸術学、考古学など)や社会科学の方法論を混ぜ合わせます。

このコースの学びについて

デジタル人文学で何ができるか

  • 自身の研究テーマにデジタル技術(DB、Web、AI、プログラミングなど)やデジタル研究環境を活用できます。
  • デジタル人文学コース履修者は、コースの学びを応用し、自身のテーマを発展させることができます。
  • デジタル人文学共同研究室(清心館3階)、アート・リサーチセンター、歴史都市防災研究所の充実した施設・設備が使えます。

卒論のタイプ

成果物型

デジタル展示、デジタルコンテンツ、データベース、デジタル・アーカイブ、オンライン研究空間などを成果物として製作・構築し、解説を付して卒論とします。

卒論型

既存のWEB上のデジタル・アーカイブや、自らデジタルアーカイブした情報を探索して、テーマを発見・調査し、卒論に結びつけます。