RITSUMEIKAN 立命館大学



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▼▼輝く学生インタビュー▼▼

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  第207回 輝く学生インタビュー
     自身の経験から得た思いを発揮したウクライナ支援
          Student Charity for Ukraine 西村夏海さん
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このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介します。今回ご紹介するのは、Student Charity for Ukraineの西村夏海さん(国際関係学部1回生・京都府出身)です。西村さんは、ウクライナの人々へ日本から冬服を届けるボランティア活動を行なっています。活動のきっかけや、活動を通して気づいたことなどをお伺いしました。
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Q.「The Student Charity for Ukraine ?冬服をウクライナに届けよう?」の活動について教えてください。
厳しい冬を迎えるウクライナ避難民の方々に対して、私たち学生にできることを考えて始めた防寒着を届けるボランティア活動です。小中高大などでの講演活動やHPなどを通して、防寒着を収集するとともに、それらを郵送するために街頭募金活動をしたり、寄付を募ったりしました。収集した冬服は現地ですぐに使用してもらえるように、汚れの確認やサイズの振り分けなどを行ない、12月にウクライナと接するポーランドの国境の町メディカに第一便を郵送しました。到着後は現地NPOを通して現地に届けており、立命館大学で回収した全ての冬服は、Myrhorod・Khersonというウクライナの都市へ届いています。活動の近況は以下URLからご確認いただけるので、是非お時間があればご確認ください。
https://studentcharityforukraine.wordpress.com/
 
Q.なぜウクライナへ冬服を届けようと思われたのでしょうか?
日本財団ボランティアセンタープログラム「The Volunteer Program for Ukraine」に参加し、ポーランドとオーストリアで2週間のボランティア活動を行なったのがきっかけです。現地に行ったのは10月でしたが日本の冬と同じくらいの寒さで、特に夜は寒かったのを覚えています。それにもかかわらず、ウクライナ避難民の方々は冬服をたくさん持ってくることができず、毎日同じ服を着ていました。また、物資も足りず、避難先の体育館は暖房が効いていない中、サンダルや底の取れた靴を履いている人もいました。そのような現状を見て、本格的な冬を迎えるまでに、避難センターにいる方々に対して少しでも平等に支援が行き渡るようにしなければならないと強く思いました。
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Q.なぜ日本財団ボランティアセンターの活動に参加したんでしょうか?
私は受験で辛い思いをしました。その時に周りの方から温かい言葉をかけてもらったことで、心が救われた瞬間が何度もありました。友人だけではなく、高校時代に課外活動を通して数時間や数日関わっただけの、自分のことなど忘れているだろうと思っていた方々からも声をかけていただきました。予想もしていない方々からの励ましが凄く嬉しかったことを覚えています。この経験から、辛い経験をしているウクライナ避難民の方々が、遠く離れた日本という国から私たちが支援に駆けつけることで、「自分たちのことを世界の人が気にしている」ということを知り、それが心の支えになるのではないかと考えました。現地で活動をしている中で、ウクライナ避難民の方々と簡単なコミュニケーションも取ることができました。その光景を思い出すと、知識もなくウクライナ語を話せなくても、行った意味があったと確信しています。
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Q.冬服を届ける活動について教えてください。
11月にボランティアから日本に帰国し、1500着の冬服と送付のための費用としての100万円を集めることを目指し、講演活動などを行いました。冬が迫ってきていたので、時間との戦いだと思っていました。立命館大学では生活協同組合(以下、生協)の方に相談すると「是非やりましょう!」と回答があり、非常に好意的にそして積極的に関わってくださいました。生協の方はCOOP衣笠に回収BOXを置いてくださり、取引先の企業にも声をかけてくださいました。更に、大阪いばらきキャンパスにも冬服の回収BOXを設置してくださいました。その結果、全国で1500枚を目標としていたところ、衣笠キャンパスだけで約2000枚もの冬服が集まりました。ご協力いただいた方々からは、「何か行動を起こしたかったが、何をしたらいいか分からなかった。いい機会になった」と感謝の声もいただき、予想を大きく超える方々が、活動に共感し一緒にやろうと思ってくださったことが本当に嬉しかったです。
 
他に、大学関係では、国際関係学部の池田淑子先生には特にお世話になりました。周りの先生方にメールで活動の紹介をしてくださり、寄付も集めてくださいました。過去に海外へ物資を送ったご経験があったとのことで、輸送方法のアドバイスもくださいました。池田先生のお力添えが無ければ、現地への送付にもっと時間がかかってしまっていたと思うので、本当にありがたい存在でした。
 
Q.活動を通して感じたことや気づいたことがあれば教えてください。
現地に行き、現状を理解しているからこそできることもあると感じました。冬服を送る場合でも、必要とする方に渡す前に一枚一枚サイズや汚れ、形態など約40種類の項目に分けて整理する必要があります。現地のボランティアの方々の手間を少しでも取り除き、少しでも早く必要とする方に渡すことができる形で送付できたことは、自身が経験したからこそできた支援だと思います。
  
下宿している友人が、冬服を実家から十分に持ってきていないにも関わらず、BOXに冬服を入れてくれたことを聞きました。他にも多くの方々が冬服を提供してくださり、自分が寒い思いをする可能性があるにも関わらず、行動できる素敵な人が多数いることに気づけたことも、活動をしてよかったことの一つです。
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Q.西村さんの活動の原動力を教えてください。
他の学生団体にも参加し様々な活動をしています。これらの活動で一貫していることは、自分自身が純粋に楽しんでいるということです。活動を通して、新しい出会いや学びがあり、実際に経験をしないと気づけないことがたくさんあり、それを楽しいと感じています。また、今回のように人との出会いが更に新しい機会や活動の場を得ることにつながりっていくことも自分にとっては大変魅力的です。大学生活の間にもう一つは何か大きなことに楽しみながら挑戦できればと考えています。

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取材を通して、楽しみながら自身の経験を糧に、今回の活動など様々な物事に取り組んでいる様子が伝わってきました。来年には1年間の留学を予定されており、更なる挑戦を続けている姿勢は、見習わなければならないと感じました。3年後にまた取材できるのを楽しみにしています!



▼▼編集後記▼▼

今回は、立命館生活協同組合(以下、立命館生協)風折昌樹 専務理事(理工学部1996年卒・香川県出身)および篠原紀子 ブックセンターふらっと店長をご紹介します。お二人は長きに渡り立命館生協を支えておられ、「輝く学生インタビュ?」でご紹介した「Student Charity for Ukraine」においても衣笠キャンパスでの冬服回収やトークイベントを進められていました。これまで取り組まれてきたことと今後の立命館生協で取り組まれたいことなどをお伺いしました。
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Q.ご経歴と担当業務について教えてください。
(風折専務)
立命館大学出身で、在学中には生協学生委員を務めていました。そこから生協の仕事を長年担っており、立命館大学は勿論APUや他大学でも生協に関わってきました。

今は専務理事として衣笠キャンパスとBKC、OICを行き来しながら、店長、スタッフそして生協学生委員とコミュニケーションを取っています。その中で、立命館大学や社会をより良いものにするためのアイデアを取りまとめ、実現する方法を日々検討しています。また、単なる活動で終わることなく社会貢献に繋がることを意識しています。

アイデアは、大きく分けて3つのパターンから提案されます。1つ目は、今回のウクライナへの支援や少し前ではヴィーガンを広めるための活動など、学生個人が実現したいと考える具体的な企画。2つ目は、学部のゼミ活動を通して学んだことを実行するための具体的な企画。3つ目は、具体的には決まっていないが、漠然と何かを実現したいという相談から始まるものです。それらに対して、時間はかかりますが深く会話をしながら、提案者や立命館生協、利用する方々を含めた社会全員が幸せになる形を追求しています。全ての企画が形になるわけではありませんが、検討を含めたプロセスも学生の「学びと成長」に繋がると考えています。

(篠原店長)
30年以上立命館生協で働いています。過去にCDコーナーを担当していた頃、現在バンド活動をしている「くるり」から、在学中にCD販売をしたいと要望があり、販売とともに生協のお店でライブをしてもらったことがありました。そのことを彼らが覚えてくれていて、2016年に来学した際に訪ねてくれたのがとても嬉しかったです。彼らだけに関わらず、卒業した学生が思い出とともに大学に来たついでに生協を訪ねてくれることがあり、とても嬉しく思います。

今は、教科書をはじめ、学生さんが求める本の販売をお店のスタッフとともにしながら、各種イベントの企画をしています。先生方が出版された本を紹介していただくトークイベントや、関連本ブックフェアを実施しています。最近では、教養教育で実施されている「みらいゼミ」の副読本として発行された「自由に生きるための知性とはなにか?リベラルアーツで未来をひらく」のブックフェアを実施していました。この本のトークベントを5月18日に対面×オンラインで実施する予定で、保護者やOB・OGの方にも参加してもらえるように検討しています。
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Q.「Student Charity for Ukraine」への関わり方について教えてください。
(風折専務)
最初、学生からは「段ボールを一つ置かせて欲しい」と依頼がありました。しかし、話す中で冬服は集まれば集まるほどよいと考えている事が分かったので、コープきぬがささんとの連携を提案しました。凄くキラキラした目で学生から「是非!挨拶にも行きます!」と反応があったので連絡を取り両者を繋ぎました。結果、どうしても学生の寄付からは集まりにくい毛布なども回収できたので連携して良かったと思います。ほかには、立命館生協のFacebookにも活動を掲載し、校友からも一定のご寄付をいただけました。

また、現地にボランティア活動に行ったと聞いたので、トークイベントを提案し実施に向けて調整を進めていきました。

(篠原店長)
専務からの提案を受け、学生と連携しウクライナからの避難学生を呼びトークイベントを実施しました。しかし、学生の連絡から、冬服の回収を始めるまでの非常に短い期間での実施を予定したため、時間がなく十分な広報などができませんでした。満足のいく内容のイベントにできなかったことを後悔しています。ただ、学生から結果報告会を実施したいと聞いているので、その際にはしっかりと広報をした上で実施したいと考えています。

立命館生協とは直接関係ありませんが、あるNPO法人の方に学生の取組を話したところ、興味をもっていただき2月にトークイベントを実施することになりました。対象は学童保育の中学生で、1時間半かけてウクライナから来ている学生の声などを伝えることができ大変好評でした。

Q.学生と接する際に大事にしていること、これから取り組まれたいことを教えてください。
(風折専務)
学生の「学びと成長」に繋げるために、まずは学生自身に考えてもらうことを大事にしています。いじわるかもしれませんが、例えば冬服の回収の際に1箱分の回収を目指すとしていたところを5箱にするように、目標のハードルを少しだけでも高く設定するように導くことも意識しています。それが学生にとってより大きな達成感に繋がり、最後に大学や社会の役に立ったことを一緒に喜べたらいいと思っています。

これからの立命館生協では、学生と立命館生協の関係者が良い関係性を築けるように取り組んでいきたいと考えています。きっちりした接客が前提ですが、食堂のスタッフが学生に対して「ちゃんと食べや!」と声をかけたりする、会話のできるキャンパスになると、学生が大学に来ることをより楽しく感じるようになるのではないかと思います。

立命館生協を通して、学生は色々なことが実現でき成長できます。「立命館生協 2030 Goals」で未来へ向けての新たな運動方針を示したように、より一層「学び」と「成長」の場になるようになること、また学生が気楽に相談に来れるような場づくりに邁進していきます。
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(篠原店長)
立命館大学の学生が主張したいことや、実現したいことを最大限引き出し、それをブックセンターの中で表現してもらうことを大事にしています。学生は本当に賢く、私たちが考えもしなかった提案をしたり、一度目に上手く出来なかったことが、数をこなすことですぐに出来るようになったりします。そういった成功体験を得るためにも、もっとブックセンターを活用してもらいたいと思っています。週替わりや月替わりでお昼休みにイベントを実施するなど、学生が主体となってクラブやサークルの表現の場になっていけばと考えています。

他には、ヤングケアラーや貧困、障害などで辛い思いをしている学生がいます。また、そういった状態が当たり前になっていて、自分自身で気づけていない学生がいます。心の奥底にある思いを、雑談を通して汲み取り、寄り添えるような場所づくりに取り組んでいきたいと考えています。
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???
立命館生協は大学に来ると必ず訪れる場所だと思います。そこで、学生と共に学びながら、学生の「学びと成長」を考え、それが立命館大学や社会へどのように貢献するのかという視点で物事を考えていらっしゃる姿勢が職員として勉強になりました。
(立命館CLUB事務局)



▼▼第241号読者プレゼント▼▼

今回は、「立命館グッズ アルミボトル」3名様にプレゼントします。
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プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:3/27(月)>
【携帯電話の方はコチラ】

 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
  立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼第240号読プレ当選発表▼
多数のご応募ありがとうございました。240号の読者プレゼント(立命館グッズ アルミボールペン エンジ・シルバーのセット)の当選者発表です。
プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

・K.Kさん(広島県)・ひかるさん(東京都)・T.N(埼玉県)

次回のご応募もお待ちしています。

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次回の配信は第5金曜日の3月31日(金)です。お楽しみに。
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