人文科学研究所研究会

日時
5月28日
場所
オンライン(ZOOM)
プロジェクト名
グローバル化とアジアの地域
events_20220528_01

     開催日時     

2022年5月28日(土)10:00~12:00


     開催場所     

オンライン(ZOOM)



     プログラム     

10:00 開催の挨拶


10:05-10:55 林春伽 氏(仙台青葉学院短期大学 観光ビジネス学科 助教)

   「観光離島における互酬性の意義とその役割――愛知県知多郡南知多町日間賀島を事例として」


本発表の目的は、カール・ポランニーの提唱した『人間の経済』(1977)における「交換・互酬性・再分配」の視点のうち、「互酬性」を分析枠組みとし、当地の観光に対する互酬性の意義とその役割を明らかにすることである。発表者は本発表を、観光地として成立する1つの離島を舞台とし、「島の経済」を描き出す第一段階として位置づけたい。調査地は名古屋から一番近い離島と称され、東海圏では有名な観光離島である愛知県の日間賀島である。発表では、島に生きる人々が実践している互酬性の事例をもとに、島内の観光業が維持される背景を検討する。


10:55-11:05 休憩


11:05-11:55 前田一馬 氏(立命館大学 文学部 地域研究学域 特任助教)

   「近代日本における「高原」の表象――雑誌『山』を中心とした予察的検討」


明治期以降、たとえば箱根や軽井沢、那須などの標高が高く開豁な場所は保養地としても注目されはじめた。そのような場所は、「高原(こうげん)」として表象されることもあり、次第に人々に親しまれていくようになる。現在、地名の語尾に「高原」を置いた「〇〇高原」といった場所は、トレッキング、スキー、牧場、避暑などを連想させ、各地で代表的な観光地となっているが、そもそも「高原」という言葉は、いつ登場し、どのように定着していくのか、いかなる特徴の場所をあらわすようになっていくのだろうか。本研究は歴史地理学の立場から、「高原」表象の起源や場所の特徴、その契機を明らかにする試みである。今回はさしあたって、1934年に発行された雑誌『山』(第1巻10号)「高原特集」の寄稿文をおもな資料として予察的な検討結果を報告する。


11:55-12:00 研究会まとめ


     主催     

立命館大学人文科学研究所 


     共催     

科学研究費基盤研究(C)「グローバルなアジア世界の共生を志向するポリフォニック・ツーリズム(多声的観光)」(研究課題/領域番号:20K12442)研究代表者:遠藤英樹



     その他     

参加希望問合せ先 遠藤英樹 E-mail: h-endo@fc.ritsumei.ac.jp