自分の目で見て、体で感じる事を大切に
小林昌弘さん(理工学部3回生)
Design Factory 2010年度代表、草津市でイルミネーションを行う
Design Factoryには建築学科都市デザインの学生を中心に、約100名ほどのメンバーが所属し、全国の有名な建築物のツアーに行ったり、夏に行われる「加子母(かしも)木匠塾」での活動を行っています。
「加子母木匠塾」とは、建築を学んでいる学生が実地で建築のことを学べるように、岐阜県・加子母村の名産ヒノキを使って、現地の方と一緒に建築物を作りあげるというものです。毎年夏になると、6大学から建築に携わる学生たちが集まり、大学ごとに分かれ、依頼を受けたお施主さん(依頼者)と約半年間かけて、打ち合わせを行います。夏休みに入ると、いよいよ作業にとりかかり、去年の夏は、名古屋市民の森へ植林に来た人のための、あずまや(休憩所)を作りあげました。
各分担にわかれて作業を進めますが、発注した木材と違うものが届いたり、設計上のミスがあったり・・と、予定通りにいかない事も多々あります。その場、その場での臨機応変さも求められるんですよね。僕が参加したのは今回で3回目。チームをまとめるプレッシャーもありましたが、できあがった後の反応もよく、みんな納得がいく、一番いいものができたような気がします。
また、いつもは木匠がメインになっていましたが、今回、お話しをいただいたのもあり、去年の12月には、初めてイルミネーションの提案も行うことになりました。
「草津駅周辺をどんなイルミネーション風景にしたいのか?」
草津市のプレゼンテーションで、しっかりイメージを伝えられるよう、まず敷地調査や写真の撮影・分析からかかりましたね。事前に足を運んで調査をするのは、木匠での体験から身についたものです。当日は、僕たちが伝えたデザインと少し変わった所もありましたが、メンバーと協力して作り上げることができました。
↑Design Factoryが草津市に提案したイルミネーションの構想案
1つの事を仕上げるためには、会議に参加しているメンバーの意見を排除するのではなく、それぞれ意見を聞き出していく事が大切だと思えるようになりました。
木匠塾にもイルミネーションにも共通していえるのは、考えたものが形になる喜びです。しっかり考えたものほど、できあがると感動が大きいですね。また自分の作ったものが人に使われ、いい意見、悪い意見を聞けることが嬉しいです。
これからも自分の目で見て、体で感じる事を大切にしながら、世界観を広げていきたいですね。それは、きっと自分の糧になると思います。あらためて感じるのは、昔も今も自分はやっぱり木が好きだということ。これからも「木」を使って、人が喜ぶものを作りたいと思っています。