自然の作り出す美しさを表現
北本 英里子さん(理工学部建築都市デザイン学科4回生)
他大学の学生と共同で展覧会を開催。インスタレーションを制作・展示
2010年9月7日(火)から9月12日(日)までの間、神戸元町にあるギャラリー「プラネットEartH」で他大学の学生と共同で展覧会を開催。インスタレーションを展示しました。インスタレーションとは、平面ではなく「場所」や「空間自体」を作品として表現するもの。建築デザインの制約の中では表現しきれない「思い」「哲学」「コンセプト」を空間を使って表現します。
今回の作品のメインコンセプトは、「規則下にある不規則」。田園風景のように規則的に植えられているように見えて実は各々不規則に育っている、このような自然の風景を人は美しいと感じます。今回の作品の中では、この「人が自然を美しく感じる感覚」を意図的に作り出しています。例えば、作品に使用しているカーテンは、ひとつひとつの幅に多少の誤差があります。布のたらし方も重力に逆らわない自然なかたちになるようにこだわりました。
天井から吊るされたカーテンがつかみ所のないウェブ空間を、砕かれたCDがCDの中に収められた情報がウェブ空間に開放された状態を表現しています。
ギャラリーで作品を見てくださった方々と私たちとのつながりが広がっていてほしいという思いを込めて、今回の作品の制作に関わってくれたメンバーの名刺を、CDで作品に挟んでいます
今回、作品が私一人の感覚に縛られないよう、同じ学科の友人にも制作に協力してもらいました。山田先生にもいろいろとアドバイスを頂きました。20~30回の修正を繰り返しながら、こだわりぬいて作品を作り込んできました。
作品制作に協力されたみなさん
森川朋子さん(理工学部建築都市デザイン学科2回生)写真:右
大谷航さん(理工学部建築都市デザイン学科1回生)写真:左
山田悟史先生(指導教員:理工学部建築都市デザイン学科助教)写真:中央右
今後は、大学院への進学を希望しています。学部の4年間では、吸収し足りない部分がたくさんありました。大学院では、それを補いつつ、今度は人に伝える能力を養いたいと思っています。また、建築で表現できるチャンスがある環境にいるので、建築表現を通して、新しい技術を学んでいきたいと考えています。
大学院修了後は、今回の作品作りで得た経験を活かし、大好きな地元である神戸で「ものづくりの楽しさ」を伝えていくことができる仕事に携わっていきたいと思っています。