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北井庸平さん(理工学研究科博士課程前期課程1回生) 写真:右
小川達也さん(理工学研究科博士課程前期課程1回生) 写真:左

精密工学会関西支部 2012年度関西地方定期学術講演会で
ベストポスタープレゼンテーション賞を受賞!

理工学部 谷泰弘・村田順二研究室に所属

  • No.434
  • 2012年9月3日更新
(北井さん、小川さん)
僕たちは、6月15日(金)にBKCで開催された精密工学会関西支部主催の「2012年度関西地方定期学術講演会」で研究成果を発表し、ベストポスタープレゼンテーション賞を受賞しました。

研究室では、酸化セリウムに関するあらゆる研究を行っています。酸化セリウムとは、ケータイのディスプレイや液晶画面のガラスなど様々なガラス製品を磨く研磨剤として欠かすことのできない材料です。これは「レアアース」とも呼ばれる貴重な金属資源で、国内生産ができないため、主に中国からの輸入にたよっています。ただ高価な上に、中国が輸出を止めてしまうと、ガラスの研磨コストまで大きく上がってしまいます。そこで酸化セリウムの使用量を低減できる方法を検証したり、それに代わる材料を発見することを目標に実験を行っています。

Qお2人の研究内容を具体的に教えて下さい。

(小川さん)
僕は、酸化セリウムの代わりとなる物質として酸化ジルコニウムに着目し、研究を進めています。実験を重ね、付加価値をつけることで、ガラスの研磨に最も有効的と言われている酸化セリウムの性能に近づけられるように努力しています。

(北井さん)
僕はガラスを研磨する際に用いる「研磨パッド」の改良に取り組んでいます。研磨パッドの材質を変更したり、表面処理を施すことで研磨パッドを高機能化させる手法を検討しています。

Q 当日の講演会の様子や、プレゼンテーションで心がけたことを教えてください。

(北井さん、小川さん)
当日はお客さんが興味のある研究ブースを回って聞くポスター展示形式で、他大学の学生や企業の方など60人弱が発表を行いました。発表の練習をしている他大学の学生を見て、意識の高さを感じさせられましたね。

(小川さん)
発表を行うには、自分の研究を分かりやすく噛み砕いて伝えることが大切だと思いました。来場者の方からは、研磨のメカニズムやガラスの研磨に酸化セリウムを使うのが良い理由、代替材料を使用した時のメリットについて、よく質問されましたね。答えられない時もあり、力不足を感じる瞬間もありましたが、できる限り、質問に答えられるようにしました。
また普段のプレゼンテーションでも、楽しそうに話すことを心がけています。そうすると、聴いている人たちを話に引き込めると思うからです。

(北井さん)
質問に対し、専門用語を分かりやすく噛み砕いて説明することですね。また相手の要望にあった話をするように心がけ、かつできるだけ短く伝えるようにしています。身ぶり手ぶりも積極的にとりいれると、相手にもよく伝わりますね。

     
      研究室前にはお2人の研究内容が展示されています。

Q ベストポスタープレゼン賞を受賞されたときのお気持ちを教えて下さい。

(北井さん、小川さん)「まさか、自分たちがもらえるとは思わなかった」という驚きの気持ちでいっぱいでした。僕たちを指導してくださった村田先生も拍手して、受賞を喜んで下さいました。

Q 研究のやりがいや大変だと思われることを教えて下さい。

(小川さん)
自分の研究が技術の発展に結びついていると考えると楽しいです。大変なのは実験に時間がかかること。また結果が出ても、まだ悪い結果のほうが多いので、改善していくことがこれからの課題です。

(北井さん)
実験で良い結果を得るためには筋道を立てる必要があります。これには実験を始める前にできるものではなく、あらゆる条件で実験を積み重ね、傾向を読み取ることが必要になります。段階をふむのは大変なのですが、筋道がたつと面白いように研究が進みますね。


Q 今後の目標を教えてください。

(小川さん)
講演会を通じ、研究成果と自信があれば、うまく発表できることが分かりました。今後は実験で良いデータを出すだけでなく、その理由の解明にもチャレンジしたいです。また将来、研究テーマや仕事を変えたとしても、研究で得たことは自分の中に残るので、その経験を活かしていきたいと思っています。

(北井さん)
今回の受賞をきっかけに自信を持ったプレゼンができそうです。さらに高性能な研磨パッドの開発にチャレンジしたいです。今回の経験を活かし、もっとプレゼンテーション力を磨き、社会でも研究成果を発表し続けていきたいと思います。

■理工学部 谷研究室ホームページ
https://www.ritsumei.ac.jp/se/~tani/


  • 取材・文
  • 松下 健太郎(情報理工学部1回生)

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