教職員一人ひとりの意識を高め、全員で節電目標を達成したい。
立命館地球環境委員会 環境広報部会のみなさん
【左から】石井 成さん(一貫教育課)、安原壮一さん(管財課)長倉明子さん(総合企画課)、河口真衣さん(学生オフィス)
立命館学園では、学園をあげて環境保全、環境負荷低減に取り組んでいる。推進役を担っているのが、立命館地球環境委員会だ。その中の環境広報部会では、委員会で検討・立案された取り組みを学園全体に周知し、教職員や学生の環境に対する意識を高める役割を果たしている。総合企画課、管財課、学生オフィス、一貫教育課などから選出されたメンバーが中心となって、環境ホームページ「eco+R(エコール)」や環境報告書の編集・作成などに力を注ぐ。
とりわけ今夏は、「節電」が大きなテーマだ。目標に掲げた電力消費量5%削減を達成するため、節電を訴えるポスターを作成。「エコール」からダウンロードできるようにし、教室や職場、廊下などに貼って節電意識を喚起してほしいと訴える。部会をまとめる長倉明子さんは語る。「どんなに啓発しても、一人ひとりに行動してもらわなければ、節電することはできません。どうしたら私たちの声を教職員のみなさんに届けられるか、頭を悩ませるところです」。
より関心を持ってもらうために、環境報告書の編集にも工夫を凝らす。例えば温室効果ガスの排出量を報告する際には、単に数値を記載するのではなく、1年間の排出量を「約5500ha分の森林」に換算し、イメージしやすいイラストで表現した。また学生の環境保全活動や附属校での取り組みも環境報告書やホームページを通じて学園全体に知らせている。そうした取り組みが教職員の行動や学生の学びを変え、学園の環境負荷低減につながっていくと思うと、「やりがいは大きい」とメンバーたち。安原壮一さんは「何より自分自身の意識が変わりました。キャンパスでゴーヤを栽培し、エコカーテンを作っている学生団体の活動を知って、今、家庭でもゴーヤのエコカーテン作りに挑戦中です」と笑顔を見せた。
今後は節電だけでなく、紙の使用量削減も訴えていく。「学園の1年間の紙の使用量をA4用紙に換算すると、富士山の3倍以上の高さに相当するんです。こうした事実を知ってもらい、みんなで力を合わせて減らしていきたい」と、長倉明子さんは意気込む。環境負荷低減は、一人の力で成し遂げられるものではない。一人ひとりの小さな心がけの積み重ねが、大きな実を結ぶのだ。そのための「気づき」を促す彼らの活動に、今後も期待が高まる。
―節電のために読者のみなさんへのメッセージは?
まずは自分が使っている電気が本当に必要かどうかを考えてください。今パソコンの電源を入れている必要があるのか。人のいない場所にも電気が点いていないか。改めて周りを見直してみると、節電できるところがたくさん見えてくるはずです。
環境ホームページ「eco+R(エコール)」