チームのみんなでつかんだ2連覇!
福島勇貴さん(理工学研究科博士課程前期課程1回生)
第16回「びわ湖クルーレス・ソーラーボートレース」に参加し、見事2連覇を達成!理工学部・川村貞夫研究室に所属。
第16回「びわ湖クルーレス・ソーラーボートレース」に参加し、見事2連覇を達成!
理工学部・川村貞夫研究室に所属。
私たちが出場した「びわ湖クルーレス・ソーラーボートレース」とは、太陽光のエネルギーを推進力に変え、乗組員が乗船せず、GPSによる自動操舵システムをもつボートを使って競う大会です。主催者側が決めたポイントを通過する事と、ゴールした順位によってポイントが加算される仕組みになっていて、2日間でそのポイントの合計点を競います。
去年出場した時には、ボートに設置したモーターの周辺が熱で焦げてしまったので、今年はその反省を活かし、新たに空冷の設備を施しました。また、天候が変わると、太陽光の採光状態によって速度も変化するため、舵のパターンも2種類のプログラムを用意する事で、当日がどのような天候であっても対応できるように準備を備えました。
モーター、ソーラーパネル、コースは大会で規定が決まっているため、どのボートも基本的には同じような走り方になります。私たちのチームはどんな状況であっても「最後まで走り切れること」を目標にしていたので、そこに重点を置いてボートを製作しました。製作にあたり、「遊湖の会」の方には、アドバイスだけでなく、ボディで使う金属や木の加工など、技術面でもとてもお世話になりました。
レースには、あえて作戦を立てずに挑みました。作戦を立てることで余計な力が入り、ミスをしてしまうと思ったからです。チームや後輩のみんなには、普段の練習の延長線上に、“本番がある”という事をずっと伝えていましたね。
レース当日は特にアクシデントもなく、ボートも練習通りスムーズに走っていたので、私たちも安心して見守ることができました。私たちのボートは、約1時間20分というタイムで完走したのですが、あと2分くらい早ければ大会新記録だった事を知り、あとでとても驚きました。
ソーラーボートは天候の良い日なら、最高時速15km以上のスピードが出ます。ソーラーボートなどの太陽光で動くものから、太陽光エネルギーの凄さと素晴らしさをみんなに感じてもらえると嬉しいですね。
私たちのチームはソーラーボートレースの経験者が少なかったこともあり、最初に各メンバーの役割は分担しましたが、できることは協力し合って全員で取り組むようにしました。その結果、指示がなくても、全員が自主的に動けるようになりましたね。
一緒に頑張ってくれた後輩のみんなには本当に感謝をしています。チーム全員がどんなアクシデントにも対応できるようになっていたので、本番で何かが壊れたとしても、分担してすぐにリカバリーできる、というのは僕たちの強みになっていたと思いますね。
技術面ではどこの大学も大差がないと思うので、もし差をつけられるとすれば、人間の失敗を無くすことだと私たちは考えています。大会で勝つためにどの大学にも負けないことがあるとすれば、努力することと、自分たちが成長し続けることかもしれませんね。今年は2連覇がかかっていたので、プレッシャーも感じていましたし、夏休み中も、毎日学校で何時間も作業をしました。でも、みんな好きなことだったので、最後まで楽しく取り組めたのだと思います。
優勝した時はやっぱり嬉しくて、絶対に来年も優勝したいと思いました。びわ湖のディフェンディングチャンピオンとして、今後も連勝記録を伸ばせるように頑張りたいと思います。
- 取材・文
- 梅田友裕(政策科学部2回生)