• 796 -  パラリンピックを目指すランナーと伴走者。「走ること」を通じて強まる絆。

    パラリンピックを目指すランナーと伴走者。「走ること」を通じて強まる絆。

  • 795 -  「エッジコンペ2016」で賞を逃したことを機に、さらに結束、アイデア実現に挑戦し続ける

    「エッジコンペ2016」で賞を逃したことを機に、さらに結束、アイデア実現に挑戦し続ける

  • 794 -  文武両道で西園寺育英奨学金を受給。サッカーにかける思い

    文武両道で西園寺育英奨学金を受給。サッカーにかける思い

  • 793 -  薬の正しい知識と付き合い方を知ってもらいたい、 薬物乱用防止キャンペーンを各地で実施

    薬の正しい知識と付き合い方を知ってもらいたい、 薬物乱用防止キャンペーンを各地で実施

  • 792 -  「減災・防災を意識するきっかけに」 災害時用の笛を5000個製作

    「減災・防災を意識するきっかけに」 災害時用の笛を5000個製作

+Rな人記事一覧

490 -  物語を届け続ける、それを望む人・待つ人のもとへ【後編】

物語を届け続ける、それを望む人・待つ人のもとへ【後編】

団 士郎 教授 
応用人間科学研究科

  • No.490
  • 2013年2月4日更新
応用人間科学研究科の団 士郎先生は、家族心理カウンセラー、家族療法訓練トレーナー、さらには漫画家・コラムニストとしても活躍をされています。また、東日本大震災以降は本学の復興支援活動の一環として、被災地でのマンガパネル展や講演などを実施されています。

前編のお話はコチラ


震災発生から1年9ヶ月が過ぎました。被災地ではたくさんの方達が奮闘しておられます。一方、県外避難を余儀なくされた方、仕事などの事情で留まらざるをえない方など、事情は様々です。その結果、家族と離れて暮らす人たちも大勢あります。ますます複雑に入り組んでゆく事情に家族は皆悩みます。支援を必要とする人も当然増えていきます。京都という被災地からは遠いところから、私が届けようと考えたもの、それが「物語」です。世の中にはたくさんの物語があります。どこで生きていても、人はみな、自分の物語を紡ぎながら暮らしています。悲しい話だけでも、楽しい話ばかりでもありません。そして、「会ったこともない誰かの物語が、生きる励ましになる」ということを私は信じています。



被災地で大変な思いをしながら日々過ごしている方が、遠く離れた場所で、別の大変な思いを抱えて生きる人の物語に触れて、心がつながることがあります。互いの応援になることがあるのです。だから私は、「物語」を、それを望む人、待つ人のもとへ届け続けようと決めました。具体的には、これまでに私が創り続けてきた作品が数編おさめられた小冊子(題名:「木陰の物語」)を発行し、被災地を中心に無料でお渡ししています。2011年9月に第1号を1万部つくり、2012年の第2号も1万冊、作成・配布しました。また、物語を大きなパネルにして、多くの人たちに見てもらいやすくして被災地の会場で展示しています。「木陰の物語」の物語と題した講演会も行っています。2011年は青森県、福島県、岩手県で、2012年は青森県(むつ市)、宮城県(仙台市、多賀城市)、岩手県(大船渡市)、福島県(二本松市、福島市)で開催しました。来場者から「来年も待っています!」と言ってもらえるのは嬉しいことです。

被災地で暮らす人々にとって、東日本大震災が話題になることがだんだん少なくなり、やがて忘れ去られてしまうのではないかと思うのは、淋しく悲しいことでしょう。だから私は、今回の震災を忘れません。被災地から遠い場所に住む私ですが、「現状を知らないから・・・」という言い回しは使わないことに決めたのです。
被災地は長い時間をかけて、回復、復旧し、新たな姿になっていきます。それを2011年秋から10年間、家族応援マンガを持って出かけて、見つめ続けることに決めました。自分ができる支援を、これからも息長く続けていきたいと思います。


好きなことを、細く長く時間をかけてやっていれば、そのうちに芽は出ると信じてきました。仮にたいした芽が出なかったとしても、好きなことをして過ごしてこられたのなら、それはまぁ良しとしようじゃありませんか。どうか、人とのよい御縁を大切に!といったところでしょうか。私は売れそうだから漫画を描いていたのではありません。描くことが好きでずっと続けていたら、たいして売れない漫画家になっていました。家族心理臨床の仕事も同じでした。共に、40年以上の時を重ねて、今に至っています。今では、続けられるというのも、一つの才能だと思っています。 



【お知らせ】
●「団士郎家族漫画展」
日時:2013年1月18日(金)~2月18日(月)8:30~20:30
場所:朱雀キャンパス 1Fロビー周り
参加費:無料

●立命館大学朱雀キャンパス公開講座 シネマで学ぶ「人間と社会の現在」
『生き抜く 南三陸町 人々の一年』
ゲスト:井本里士 氏【MBS 毎日放送「VOICE」編集長)
聞き手:団 士郎 教授(立命館大学 応用人間科学研究科)

日時:3月9日(土) 【開演】13:30(会場13:00) 【対談】15:30~16:30
場所:朱雀キャンパス 5F大講義室
鑑賞料:一般600円、立命館大学生・教職員300円、京都シネマ会員300円



最近の記事

  • 何かに熱中する 学生生活を 手に入れろ 2016年度クラブ・サークル紹介

    何かに熱中する 学生生活を 手に入れろ 2016年度クラブ・サークル紹介

  • 駅伝に新たな歴史をつくる 女子陸上競技部

    駅伝に新たな歴史をつくる 女子陸上競技部

  • 戦後70年 第62回「不戦のつどい」

    戦後70年 第62回「不戦のつどい」

  • アメフト日本一を手に入れろ! RITSUMEIKAN PANTHERS 2015

    アメフト日本一を手に入れろ! RITSUMEIKAN PANTHERS 2015

  • タバタトレーニング

    タバタトレーニング