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592 -  東アジアの若者で考える復興支援

東アジアの若者で考える復興支援

船田大貴さん(法学部3回生)                写真:上左
蒋 瑞さん(理工学部1回生)                 写真:上右
千々和 詩織さん(理工学部3回生)         写真:下左
劉 絮才さん(言語教育情報研究科1回生)写真:下右

  • No.592
  • 2013年12月10日更新
2012年3月、台湾・淡江大学で学生フォーラム「震災復興と東アジアを担う若者の使命」では、東日本大震災からの復興に、大学と学生がどのような役割を果たしたのか、また台湾の大学と学生は、被災と復興の日本をどのようなまなざしで見つめ、行動を起こしてきたのか、について両大学の学生が意見交流を行いました。そして、今年8月、台湾の学生と共に、東北に赴き、これからのあり方を考える学生交流フォーラム「~TRACE 2013~in東北」を開催ました。



学生交流フォーラム「~TRACE 2013~in東北」に参加するため、台湾・淡江大学の学生6名と私たちを含む立命館大学の学生10名は、岩手県宮古市、大船渡市、陸前高田市、宮城県気仙沼市、仙台市など東日本大震災の被災地を訪れました。現地では、被災地の視察や防災学習、ボランティア活動の他、企業や市役所の復興計画についてのお話を聞きました。また、宮古市にある仮設集会所「ODENSE 2号」では、“台湾お茶会”を実施しました。淡江大学の学生が台湾から持ってきた材料を使って、台湾のデザート「愛玉」や、台湾のスカイランタン「天灯」づくりなど、台湾文化を通じて地元のみなさんと交流しました。台湾からの多大な支援に対し、台湾の学生のみなさんに感謝の言葉を述べられている光景が印象的でしたね。




被災地に行くまでは、短期間で台湾の学生と打ち解けられるのかという不安がありましたが、国が違っても視察や学習を通じて得た感情は「同じなんだな」と実感しました。親密な関係を築くことができたと感じられるほど、夜遅くまで真剣に話し合うことも。最終日には、私たちが東北で見て、感じたことを踏まえて、自分たちに「何ができるのか」というテーマについて発表する「クロージングダイアログ」を実施し、今回のフォーラムを締めくくりました。



みなさんに感想をお聞きしました。

船田さん:私は宮城県仙台市の出身で、地元東北のために「何かしたい」という思いから参加しました。実際に被災地を訪れたことで、今までに行ったことの無かった場所についても、もはや他人事ではなく、自分のことのように捉えることができるようになったと思います。また、「人と人」「人と地域」のつながりを強く感じました。そのつながりを継続して大切にしていくために、参加メンバーがそれぞれの国や地域に戻ってからも、被災地の情報を発信し、関心を持ち続けることが大切だと思います。それを今後も長く続けていきたいと思います。

千々和さん:震災から2年半以上たち、メディアからの情報が減っていくにつれて、「復興が進んでいるのだ」と思っていましたが、実際の被災地は、まだ震災の爪跡が深く残っていました。東北の現状を知るほどに、「私には何もできないのかもしれない」という無力感が込み上げてきました。しかし悲しい過去と向き合いながらも、前を向き必死で生きている人たちとの出会いを通じて、「笑顔で今を生きる」ことの重要性に気づき、それが今すぐに私たちにできることだと思いました。遠い土地だからこそ、今回の経験で得たこの想いを持ち帰り、家族や友達に伝えていきたいですね。

蒋さん:東北を訪問する前は、正直、福島原発事故による放射能の影響が気になっていましたが、台湾の大学生も一緒に活動するということに興味を持ち、フォーラム参加を決意しました。また、通訳への挑戦が今回のもうひとつの参加動機でもあります。東北を訪れて、「人間は自然の力に勝てないのか」、「(理工学生として)技術の力でなんとかしたい!」と感じました。また、「震災前のふるさとを取り戻すことはできない」という人々の悔しさも感じました。被災地のために自分ができることを考え直して、今後もボランティアを続けていきたいです。

劉さん:私は台湾の出身で、小学生のときに台湾で大地震を経験しました。そのことから、今の東北の復興状況が気になっていました。現地の方から、津波の被害から逃げる時間がありながら、危険を感じずに逃げなかった人が多くいるということを知りました。その話を聞いてとても心が痛く悲しかったです。今回のフォーラムを通じて気付いたことは、防災意識の必要性です。これからも自分の中にある被災地への関心を多くの人に伝えて、関心の輪をつなげていくことも大事なことだと思いました



  • 取材・文
  • 梅田友裕(政策科学部3回生)

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