2011年度後期「専門特殊講義」京都市連携講座が開催されました!

Posted on 2012.02.14

2012年2月3日(金)、京都市職員会館「かもがわ」において
「専門特殊講義」京都市連携講座の「京都を磨く-市政を知る、
学ぶ、考える、創造する」の受講学生による市政提言の
発表会が開催されました。これは立命館大学が京都市との
間で開講した「社会連携講座」であり、2011年度後期は
「京都を磨く--市政を知る、学ぶ、考える、創造する」を
テーマとして京都市職員の方々から多様なリレー講義を
聴いた後、本講義の総仕上げとして、学生自らが市政提言
を行うもので、今回で2回目の開催となりました。

今回の政策提言は、2011年度「京都を磨く--市政を知る、
学ぶ、考える、創造する」の最終課題として実施した
市政提言のポスターセッションを経て、受講者の中でも
特に市政提言に熱心な4組の学生により、京都市政の
第一線でご活躍の京都市職員の方々を前に、学生たちが
問題提起を行うというかたちで進められました。

会場には本連携講座の主担当課である京都市総合企画局
市民協働政策推進室の北川洋一市民協働課長にもご出席
いただき、学生、京都市職員の方々、立命館大学関係者
を含めた多くの皆さんで会場が溢れかえっていました。

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当日、発表を行ったのは立命館大学産業社会学部の
福田茉美さん(5回生)、渡辺葵さん、面田晶子さん、
櫻木千波さん、沼田祐華さん、横手諒子さん、児玉梢さん、
内藤弘和さん、山下芙深香さん、駒津諒哉さん
(以上3回生)、そして社会学研究科の野口陽平さんです。

第1発表の福田茉美さんは、「京都市と防災--大学との協働、
国際都市を目指して--」というテーマで、阪神淡路大震災や
東日本大震災の教訓をふまえ、「京都市防災都市づくり
計画」の検証の後、'学生のまち'を活かした防災都市づくり
計画や、'観光都市・国際都市'としての防災対策を提案
しました。発表後、会場からは、防災都市づくりに関しては、
情報公開が課題であること、また学生に積極的に地域にでて
もらうことを期待するなどの声がありました。

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第2発表のグループ(渡辺葵さん、面田晶子さん、
櫻木千波さん、沼田祐華さん、横手諒子さん)は、
「京都におけるコンテンツツーリズムの展望」と題し、
京都観光の可能性として、アニメや映画などで話題の
コンテンツツーリズムを導入していくことを提案し、
伏見区の商店街へのインタビューなどをもとに観光と
地元商店街双方の活性化を展望しました。会場からは、
「観光は人を集めて町を活性化させるシステムであり、
学生の皆さんには、先輩・後輩ひいては市民からの
知恵を結集させながらよりよい流れを作って今後も
地域の研究を進めて欲しい」と感想が述べられました。

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                    【伏見桃山まちあるきマップ】

第3発表の野口陽平さんは、「山村環境という都市資源--
流域連携と林業における小規模・リスク分散型という
『伝統』--」というタイトルの下、意外にも「森と水の国」
である京都市において、周辺の山村地域にある豊かな森林
資源に目を向けていくこと、そしてその有効活用を行政が
積極的に進めていくことの必要性を提起しました。
本発表に対して会場からは、「本テーマについては京都市
でも力を入れているところであり、木材を使用することを
意識しているがもっと『木』を林業活性という視点で
使ってほしい」との声がありました。

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第4発表のグループ(児玉梢さん、内藤弘和さん、
山下芙深香さん、駒津諒哉さん)は、「京町家について」
というテーマで、京都市が行ってきた京町家をめぐる
いくつかの調査をサーヴェイした後、大学と地域の連携の
もとで京町家の再生を軸とした地域社会の活性化を展望する
とともに、次年度には京町家を活かしたまちづくりの
イベントを企画していきたいという希望を述べました。
会場からは、京町家を核としてコミュニティの再生を図り、
地域住民と学生との交流を高めていくことを期待する声が
聞かれました。

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2011年度後期、京都市行政の一線に立っている各課の政策
担当者の講義を受けながら、学生独自の目線と発想で
考えた4つの提言発表を受け、それぞれの提言に直接関連
する担当課職員の皆さまから様々な質疑やコメントが
出されるなか、発表した学生たちは真剣な表情で意見を
聞き、また質問への受け答えもしていました。

最後に挨拶に立った北川洋一市民協働課長からは、各発表が
総括され、また、行政マンとして自らの地域社会での
豊富な経験をふまえて、京都市民の暮らしや文化を活かした
取り組みが今後も継続されるべく、学生の積極的な地域
参加が奨励されました。

今回の発表会に参加した4組の学生たちは、自分たちの
提言に対し、京都市政に日々関わっている職員の方々から、
直接、コメントやアドバイスをいただけるという、
またとない機会を得ることができ、大変有意義な時間と
なりました。

社会連携講座として位置づけられている京都市政策論では、
教室で考え、学んだことを自分のものとして受け止め、
自分との関わりの中で、社会に発信してゆけるように
なることを目標にしています。2012年度も同様に、
学生たちが社会と積極的にかかわれる講座運営を行う
ことにしています。

      2011年度後期「専門特殊講義」京都市連携講座担当 中西典子

 

 

 

 


 

 



 

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