産業社会学部生の活躍を紹介します!

Posted on 2012.11.14

第32回(2012年度)「地方の時代」映像祭*、「市民・学生・自治体」
部門において産業社会学部メディア社会専攻4回生の奥村俊樹さんが
ゼミ活動の一環として制作した作品「流された思い出~福島県相馬市
写真洗浄~」が入賞する運びとなりました。
今回は入賞にいたった経緯や活動を通して学んだことなどを伺いました。
*「地域・地方からわが国のあり方を問う」という基本テーマに基づき、
1980年、神奈川県と川崎市の呼びかけにNHK、各民間放送局、全国の
自治体関係者が呼応、テレビ映像を通じて「地方の時代」映像祭が
スタートした。

DSCN7368.jpg

<メディア社会専攻4回生 奥村俊樹さん>

Q.メディア社会専攻を選んだのはなぜですか?
A.高校時代より映像に関わること(映画やテレビ)に興味を持って
おり、大学では幅広くメディア関係を学びたいと思ったことがメディア
社会専攻を選んだきっかけです。


Q.ゼミでの主な活動内容を教えてください。
A.ゼミではドキュメンタリー制作をおこなっています。各々の興味
があるテーマを決め、そのテーマに基づき企画書を作成します。その
後、取材をおこない、編集・上映まで全て自分たちで手がけるため、
個々のオリジナリティー溢れた作品が出来上がります。
今回映像祭で入賞した「流された思い出~福島県相馬市写真洗浄~」
はゼミにて独自で制作したドキュメンタリーのひとつです。


Q.制作しようと思ったきっかけは何ですか?
A.甚大な被害をもたらした東日本大震災から二ヶ月が経った頃、
テレビのニュースでは被害の大きさを伝えるものばかりでした。
それを受けて、被災地で何か自分にできることはないか、テレビや
新聞などではわからないことが現地へ行くことでわかるのではないか、
現場を見て自分がどう感じるか、現状を知りたいと思い福島県相馬市
へ行くことを決めました。相馬市では、災害FMで記者としてボラン
ティア活動をさせていただくことになり、ボランティア活動の一環
として行っている「写真洗浄」を取材しました。「写真洗浄」とは、
津波によって流されてしまった写真や思い出深い品物を瓦礫の中から
見つけ出し、ひとつひとつ丁寧に洗います。そして、持ち主の元へ
返してあげるという試みです。
このボランティア活動が今回入賞した作品を制作するきっかけとなり
ました。

Q.制作にあたり、もっとも印象的な出来事は何ですか?
A.ボランティア記者として、津波によって家を流されてしまった
人々に一体何を問いかけ、聞き出せば良いのか...。カメラを持ち、
人に話しかけることも初めてだった私は、何もできない自分に不甲
斐なさを感じました。帰宅後、ゼミの先生より「不安や葛藤があっ
ても伝えるためには責任と覚悟を持って撮ること、聞き出すことを
恐れてはいけない。」と教わりました。この経験は自分にとって
忘れられない貴重な思い出となりました。


Q.活動を通して、何を学び、何を得ましたか?
A.被災地の人々に元気を与えたいと思い足を運びましたが、逆に
被災地の人々の優しさにたくさんの元気をもらいました。ボランテ
ィアに参加していた人、震災後に立ち上がった災害FMの職員の人々、
被災地で生きる人から学ぶべきことが本当に多かったです。
私がこのような経験をすることができたのは、全て現地の人々の
協力、支援があったからだと思っています。


Q.今後の目標は何ですか?
A.まず、大学生活の集大成でもある卒業論文制作を納得のいく
ものにしたいです。そして、ゼミナール大会や学部長表彰などで
これまでの成果を発表できれば良いなと思っています。
また、私は卒業後、映像制作関係の仕事をすることが決まってい
ます。大学時代に培ったことを活かし、大勢の人に拍手される番組
より、少人数でも良いので人の心に残る作品を制作していきたいと
思います。

 

 

このページの上部へ