FD懇談会小企画~産社の学びとは?~

Posted on 2014.04.25

去る3月11日(火)、以学館 Student Labにて「FD懇談会
小企画~産社の学びとは?~」が開催されました。議題
は「産社の学びのゴールとは何か」。産業社会学部生に
とっての学びのゴールとは何であるかを探るために、
「卒業論文の必修化」を軸に、本学部の2013年度の1~4
回生16名と、教職員12名による議論が交わされました。

このFD企画は、産業社会学部自治会が主体となり、
D-PLUSと事務室が協力して本企画は開催されました。
現在は卒業論文の執筆が必修ではない産業社会学部。
今後の必修化が検討される中、学部の学びのゴールは
卒業論文なのか、それとも卒業論文以外の学びのゴー
ルが他にあるのだろうか、教員の方々と学生とがこれ
らのことを考えていくために各々が意見を出し合い最
終的には予定していた時間を超える大変内容の濃い企
画となりました。

当日は、自治会の辻田さんの司会進行のもと、手始めに、
4回生への質問として「卒論を書くことで身に付いた力
は何か。」と投げかけられました。すると、「大学での
学びは、問題設定から結果、考察までをすべて一人で行
った為、これまでの大学生活で学んださまざまな力を総
合的に使う力が身についた。」「意見の根拠を示して論
じる力が身についた。」など各4回生からそれぞれの経
験が語られました。

次に、先生方に対して「学生にどのように学んでほしい
か。」という質問がなされると、「課題を見つけていく
とことが大事なのは社会に出てからも同じ。課題の発見
から検証したものを文章にするという作業を通して、社
会に出てからも『自分ごと』として使えるようになって
もらいたい。」「学びの主体が立ち上がるということが
卒論では一番大事だろうと思う。卒論に取り組むことで、
本人が「これは面白い!」と思って取り組めるようなそ
の人にとってのブレイクスルーが起こればいいと思う。」
といった回答があり、参加した学生はその一言一句に聞
き入っていました。

メインテーマである「卒業論文の必修化」についての議
論では、「必ずしも卒論という形を取る必要はないが、
学びの達成感を得ることは必要だ。」というところに意
見が落ち着き、そこから「産社の学びのモデル」を考え
る必要性が浮かび上がってきました。

議論の終盤には、「卒論を書かない学生に対してどのよ
うなアプローチをしたらよいのか。」ということを巡って、
議論が盛り上がり、次回もこのテーマを引き継いで「産社
での学習支援の在り方」を議論していくことを確認して閉
会となりました。

参加した学生からは、「『課題を発見できない学生が多い
のは、学生が満たされていて、社会で起こっている様々な
問題に対して当事者意識が持てないから。そこに問題の核
心がある。』という自分の考えを先生に直接伝えることが
できて良かった。」などこの企画の継続を望む声が多く寄
せられました。

今回のFD企画では教職員と学生がお互いの本音を出して意
見交流できたことが大きな成果でした。FD企画の醍醐味は、
学生と教職員が学びについてともに考え直して行動するき
っかけとなるところです。より多くの学生が積極的に意見
を出し合うことが学部の学びの充実につながります。その
ためにも、今後は開催時期、開催回数などを調節してより
多くの学生に参加してもらえる企画にしていきたいです。


文責:現代社会専攻2回生 荻野一樹(D-PLUS)

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