企画研究(アジアスポーツ文化研究と韓国スタディプログラム)が実施されました!

Posted on 2014.11.14

スポーツ社会専攻教員の権先生が担当する企画研究(アジア
スポーツ文化研究と韓国スタディプログラム)にて、2014年
9月15日から9月22日にかけて7泊8日の韓国スタディプログラ
ムが実施されました。



このプログラムは、韓国スポーツ文化について学ぶとともに、
「東アジアの平和と安全」「日韓関係」「共生・共存」など
のテーマに関連する知識習得を目指すもので、プログラムを
通じて、国際的に通用する広い視野を養い、相手国の文化を
尊重しながら日韓両国の共存・共栄を目指すことのできる人
材の育成と、学生間交流を通じて日韓両国が共存共栄できる
ような関係構築を目標に掲げたプログラムです。参加学生は、
前期の間に授業だけでなく、合宿等も行い植民地時代のスポ
ーツや、韓国のスポーツ文化、日韓の歴史、教科書問題、慰
安婦問題、両国の大衆文化などのテーマで発表を行い、主に
日韓間のスポーツ、歴史、文化交流に関する知識を深めてき
ました。
そして、この前期での事前学習を土台にして臨んだ今回の韓
国スタディププログラムでは、まずソウル近郊を中心に活動
し、朝鮮総督府関連の建物の残る景福宮や、韓国民主化の聖
地である明洞カトリック教会、植民地時代の多くの資料が残
存する西大門刑務所歴史館、戦争と女性の人権博物館、独立
門など日本とも関わりのある歴史的な場所を訪れ、日韓の歴
史や韓国の生活文化などをより実感として学ぶことができま
した。また、スポーツ関連では、2002FIFAワールドカップ記
念館、ワールドカップ競技場、孫基禎記念館、韓国体育大学、
オリンピック記念館を見学し、韓国社会とスポーツとの密接
な関わりも知ることができました。また仁川で開催されてい
たアジア競技大会サッカー日本VSイラク戦を観戦してきまし
た。



また、プログラム3日目、4日目に訪れた漢陽大学校スポーツ
産業学科では、漢陽大学の教員から「ソーシャルメディアと
スポーツ」、「韓国スポーツの歴史」「日韓社会におけるス
ポーツの諸相」というテーマで特別講義を受け、その後の共
同セミナーでは、両校の代表学生が英語によるプレゼンを行
い、国という枠組みを超え両国のスポーツの現状や課題に関
連して活発な議論がなされました。

プログラムの後半では、世明大学の日本語学科の学生たちと
合同合宿やスポーツ交流会などを通して2日間の交流を行いま
した。世明大学教員からは、「韓国における日本研究が語る
もの」というテーマで特別講義を受け、共同セミナー「越境
する韓国と日本の大衆文化の現状と国民意識」では、日韓の
学生がそれぞれ発表を行い、両国のテレビドラマやアニメ、
映画、マンガ、音楽といった大衆文化が、国民意識や若者の
意識にどのような影響をもたらしているのか熱い議論が交わ
され、この大衆文化における日韓交流が持つ効果や意義、役
割に言及する多くの意見が出されました。



セミナーを通じて未来を担う若い世代である学生たちが日韓
関係の今後について考え、話し合い、ともに日韓の未来につ
いて確認し合えたことにとても大きな意義が感じられました。
また、両大学学生混合のグループをつくり、グループ対抗の
スポーツ交流会も開催され、スポーツという国を越えた文化
を通して両国の学生が楽しみながら友好を深める機会となり
ました。

今回のプログラムへ参加したスポーツ社会専攻3回生の亀田大
貴さんは、「このプログラムに参加して、韓国に対するイメ
ージが変わりました。実際に韓国の学生やそこに息づく文化
に触れて、私たちは多くの固定観念や誤解を持っていたこと
に気づきました。また同世代の韓国学生と交流し、短い時間
ではありましたが同じ時間を共有できたことは大きな財産と
なりました。」と語ってくれたように、今回のプログラムは、
草の根の民間交流を軸とした日韓友好の関係構築の重要性を
感じることのできる内容でした。また来年2015年には日韓国
交正常化50周年となり、日韓関係打開に向け様々な動きがあ
ることが予想されます。このような時期に、両国の大学生の
間で交流できたことは非常に価値のあるものであると感じて
おります。今後もこのような交流を継続させて、お互いの学
びや、よりよい関係の構築につなげていきたいと考えていま
す。

文責:スポーツ社会専攻 権学俊 准教授



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