ゴールボール国際強化合宿及び試合に参加して

Posted on 2018.07.03

 パラリンピック正式種目の一つでもある、ゴールボー
ルという競技をご存知でしょうか?
 2018年5月3日から5月6日の間、私たちはスポーツ社会
専攻の漆原良先生のご紹介で、立命館大学びわこ・くさ
つキャンパスでおこなわれたトルコ・ロシア・中国・日
本のゴールボール代表チーム強化合宿と国際試合にボラ
ンティアとして参加しました。これは滋賀県守山市が、
2020年東京パラリンピックのホストタウン事業の一環と
して開催したものです。


 
 ゴールボールとは、1チーム3名の2チーム間で行われ、
鈴の入ったボール(重量はバスケットボールの2倍)を転
がし、相手のゴールに入れることで得点になる競技です。
 選手たちは目の上にガーゼの眼帯をし、さらにその上
から黒く塗られたアイシェード(目隠し)を着けている
ため視覚を遮断されており、鈴の音を頼りにボールの軌
道やスピードを捉え、全身を使って転がってくるボール
を止めたり、相手ゴールにボールを投げたりします。
 私たちは準備や片付け、ゴールジャッジや音響などを
担当しました。選手の投げたボールがコートの外にでな
いように足で止めることもあったのですが、自分の足が
はじかれてしまうほどの剛速球で、選手の凄さを身に染
みて感じました。間近で試合を見ると、男子は特にボー
ルが速く、大迫力でした。
 


 ゴールボールは障害者スポーツと呼ばれていますが、
私たちの想像をはるかに超える過酷なスポーツです。そ
して、アイシェードをつけることで健常者も一緒にプレ
ーすることが可能なスポーツにもなります。
 私たちにとって今回の経験は、障害者スポーツに対す
る認識やイメージを変える機会になり、また、障害者ス
ポーツの普及や振興がどうあるべきかを考える機会とも
なりました。
 障害者スポーツは、障害のある人たちでもできるよう
に作られた特殊なスポーツではなく、世の中に存在する
数あるスポーツ種目の一つとして、健常者でも障害者で
も楽しむことができるものです。例えば、健常者がさま
ざまな選択肢の中で、あえてゴールボールを選び、楽し
むような社会を作ることができれば、「障害者スポーツ」
を障害/健常という垣根を越えたスポーツとして確立さ
せることができるのではないでしょうか。
 当初、私たちはこのボランティアに携わるまでゴール
ボールを知りませんでした。しかし、実際に触れてみる
と、とても奥深いスポーツでした。
 この記事を読んだ人もこれをきっかけにゴールボール
に興味をもっていただけると幸いです。


スポーツ社会専攻1回生
前原徹、今泉壮紀、北脇加奈子、堀内香菜、木村あかね
松島剛史(准教授)




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