03.25


2014

中国現地実習(1)

廣澤 裕介(キャンパスアジア担当教員)

中国現地実習(1)

廣澤 裕介(キャンパスアジア担当教員)

 3月10日から19日まで、文学部東洋研究学域の1・2回生
23名が東アジア現地体験プログラム(キャンパスアジア特別ショートステイ・中国)
という、広州・深圳・香港をめぐる現地実習をしました。
中国華南地域の歴史や現代文化に触れることを目的とし、
中国語の授業を受けたり、各地の大学生と交流したり、
数々の歴史の舞台になった場所を訪れたり、日本国総領事館への
訪問、中国で活躍するビジネスマンとの交流会、一国二制度を
敷く中国本国と香港の境を歩いて渡るなど、盛りだくさんの内容です。
引率は、東洋研究学域の上野隆三と筆者が全行程、また宇野木先生が
広東外大を訪問していたのでその間ご協力いただきました。

 1日目は、午前8時に関西空港に集合し、10時の飛行機で
香港に向かいました。
香港に着くと、まず香港への入国(通関)をします。この日の香港は
通過点なので、空港から出るとすぐに中国の広州市行きの
バスに乗りました。バスは香港のナンバープレートと中国の
ナンバープレートの2種類を付けており、バスでの越境は、香港を
出境するためにバスを降り・乗りし、中国に入境するためにバスを
降り・乗りします。面倒ではありますが、これが香港と中国の境の
実態ですので、これはこれでよい経験です。
中国に入ると深圳市になるわけですが、この日は通り過ぎるだけで、
一路広州市へ向かいます。広州へは午後7時頃にたどり着き、
キャンパスアジアの共同運営大学である、おなじみの広東外語外貿大学の
北門付近にあるホテルを宿舎としました。荷物を宿舎に置くと、
キャンパスアジアの学生たちが迎えてくれ、北門近くのレストラン「北方人」で
食事をともにしました。これがこの現地実習で初めて食べる中国料理になり、
23人の学生たちはまさにガツガツ食べていました。







 2日目の午後はフィールドワークです。A班は陳家書院から西関などを
引率の上野先生とともにめぐり、東アジアの近代史の舞台になった
広州ならではの歴史的遺産を見学しました。B班は南越王の陵墓、
道教寺院の三元宮、中山記念堂などを筆者とともに見学しました。



 3日目午後は広州市内のフィールドワークとなりました。
前日のフィールドワークで、広東外大から広州市内に、バスや地下鉄を
利用して自由に行動することができるようになり、市内の繁華街や
若者文化の象徴的な街角や観光スポットなどを見学したり、買い物を
しました。この3日間で、徐々に広州の生活に慣れてきているようでした。

 4日目の午前の1限目には、広東外大の日本語科の授業に参加させて
いただき、中国と日本の学生の交流の機会となりました。
3回生の日本経済の担当者である宋先生、2回生の日本語会話の
岡沢先生のご協力により、たいへん有意義な交流の場となりました。
日中の学生たちは、日本語や中国語に苦労しながら相手を理解しようとし、
同世代ゆえの共通性を感じながらすぐに仲良くなり、授業終了後も一緒に
広東外大の学食を食べに行ったり、待ち合わせをしておしゃべりをしたり、
メールのアドレスを交換していました。



この間、広州の気温は非常に寒く、日中は小雨が降り、夕方急に土砂降りに
なるなど、不安定な陽気が続きました。4日目にやっと晴れ間が出て
、例年通りの広州の春を少し体験できました。

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