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2016.11.11
【EIZO DAYS】07:電子メディアと紙メディアにおける“所有感”・“満足感”の違いを調べたい
2007年設立の立命館大学映像学部。
とにかくまだまだ「知る人ぞ知る」存在です。
そんな学部を知っていただくには、まず在学生を紹介するのが一番なのではないか?!私たちはそう思いました。
なぜ、映像学部を選んだのか?入学してから戸惑いや苦労はなかったのか?今映像学部でどんなことに熱中しているのか?など、学生の声を通して映像学部についてご紹介します。
【episode07】鈴鹿 友周さん(2016年度4回生、細井ゼミ所属、京都府出身)
私はいわゆる附属校からの「内部進学」で入学しました。中学の時からどんな学部に進もうかということは意識してきたように思います。中学の部活で、パソコンを使ってゲーム・CG・HPなどを制作する「情報メディア部」というのがあり、そこに所属していました。そこで文化祭の企画紹介ビデオを作ったのですが、これがとても楽しかった。この部活での経験は映像学部選択に非常にリンクしていると思います。
高校1年生の時、キャリア形成について考える科目があり、自分の進みたい学部についてまず調べるという授業でした。3学部調べるのですが、その中の一つが映像学部。他にも、職業研究としてプロの人に話を聞くという課題がありました。先生は覚えてらっしゃらないかもしれませんが、その時に映像学部の現学部長品田先生にインタビューをしたんです。そこでは映像制作のやりがいや自分が携わった作品を人に見てもらえる喜びなんかをお伺いしました。自分も部活での経験があったので、とても共感しましたし、その時「(映像制作を)やりたかったらおいで」と先生に言ってもらえたことが強い動機になって「実写制作がやりたい」と改めて思い、入学を決めました。早くから自分の進路についてこんな風に授業という枠組みの中で調べたり、考えたりできることは附属校のいいところだと思っています。
入学当初はかなり実写映像制作に没頭しました。自主ゼミでも映画を制作し、授業の「映像制作実習」も一生懸命取り組みました。と、同時に実は新たなことに気付いたんです。それは自分が制作そのものというよりも、そのサポートや下準備・対外交渉などにやりがいを感じるということでした。こういった業務を通じて、この制作が円滑に進められるように学内外問わず丁寧に対応することの重要さをものづくりを通して実感しました。
そんな気付きもあって、徐々に授業でもコンテンツビジネスやマネジメント系を多く取るようになりました。また、2回生でオリター団(新入生の学生生活サポート集団)の団長をやったのですが、その活動を通じて組織をマネジメントする、企画をプロデュースするということにも興味が湧きました。この団長という役割はもう1回やりたいっていうくらい楽しかったですね(もちろんタイヘンなこともありましたが…)。“もっとこうしたい”がどんどん自分の中で溢れてくるんです。映像制作の過程における人の動かし方もそうですが、映像コンテンツが世の中でどう受け入れられているか、流行がなぜうまれるのか、という人や集団の心の動きやその動向の仕組みについても、もっと勉強したいと思うようになりました。
4回生になった現在、卒業研究では「電子メディアと紙メディアにおける“所有感”・“満足感”の違い」をテーマに、マンガ作品がどのように受け入れられているのかを研究しています。マンガは、紙のコミックスの人気もさることながら、電子書籍市場でも高いシェアを誇っています。同じ作品なのに、どうして違うメディアで読むのか?──そういったところを根本に、研究を進めています。映像学部において、コンテンツ制作やマネジメント、プロデュースなどに実践的に触れたことで、メディアの果たす役割は大きいと感じました。メディアが無ければ、コンテンツは届きません。メディアが多様化し、変わりつつある中で、その「メディア」と「コンテンツ」の関係を考えていくことは、コンテンツの制作、プロデュース、マネジメントなど全てに関わってくると思っています。
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次回は、望月ゼミの二木 温さん
をご紹介します。