司法講座の概要
本学では、法科大学院入試対策、司法試験対策を行うことができます(一部対応していない科目があります)。司法試験は、判例の丸暗記では対応することができません。基礎講座を通して土台となる考え方の基礎を築くことが、司法試験合格への近道となります。また答案作成ゼミを通して1回生から着実に答案作成力を身につけることができます。
学部段階の法曹進路に向けた学習
立命館大学法学部では一貫型教育を実現するために、司法特修に 「法曹進路プログラム」という履修モデルを整備しました。「法曹進路プログラム」に沿った履修をし、早期卒業制度と組み合わせることで学部3年+法科大学院2年で司法試験受験資格を得ることもできます。「司法講座」は、このような3+2の一貫教育による法曹となることを見据え、正課科目とタイアップする正課外科目を提供し、一体的なカリキュラムを提供します。
また法曹としての実力を育むためには、基礎体力ともいえる語学・教養・司法試験科目でない法律科目や政治科目による知見を有することが重要です。学部4年間の学びでじっくり学ぶという選択肢が有意義な面もありますので、学部4年間の学習を経て法科大学院に進学する学生にも対応するように「司法講座」は運営されています。
法曹進路プログラム(法曹コース)基礎講座
正課授業に先立って、まず1回生時に「憲法、民法、刑法」を広く1周することを目的とした講座を開講しています。また、主に3回生を対象とした「商法」を開講し、法科大学院入試を見据えて、基礎理論、判例を学ぶことができます。分かりやすい事例を用いながらも、司法試験に繋がる考え方を身につけることができます。
憲法・民法・刑法(1回生)
法律を学ぶうえで避けて通れない最重要科目です。身近な事例を用いて具体的に理解できるだけでなく、体系的な理解を進めるため、分析手法やその整理方法、規範を導くまでの過程や意味、着眼点の理解など、法的思考方法も身につけます。
商法(3回生、4回生)
イメージの付きにくい商法の基礎理論、判例を分かりやすく学ぶと共に、法科大学院入試の準備も行う講座です。
基礎講座では①インプットを中心としつつ、小問などを用いて無理なく基礎を固める指導および②学んだ知識を論文としてアウトプットするトレーニングを行います。インプットとアウトプットをバランスよく実施することで、効率的に知識の定着が図れます。
答案作成ゼミ
はじめて答案を書くレベルから司法試験合格まで、教員や弁護士から自分が書いた答案へのフィードバックを受けることで、段階的に実力が向上します。
法的文書の考え方・書き方の基礎を学び、秋からの正課授業「法曹準備演習」に繋げます。
法曹進路プログラム登録学生を対象に正課授業「特修民法」「特修刑法」「民事訴訟法(法曹)」「刑事訴訟法(法曹)」の授業に連動した発展問題に取り組みます。
※法曹進路プログラム登録者、もしくは登録予定者のみ対象
司法試験過去問題を題材に、答案を書き、添削を受ける少人数ゼミです。
答案作成練成ゼミ・弁護士ゼミは本学法科大学院出身で法曹界の第一線で活躍するOB・OG弁護士が指導を行います。試験対策の勉強をするだけでなく、司法試験合格後の将来のキャリアプランを描き、モチベーション高く学習することができます。
司法講座受講料(テキスト代別)
基礎講座 | 民法 | 16,000円 |
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憲法 | 9,000円 | |
刑法 | 9,000円 | |
商法 | 4,000円 | |
答案作成ゼミ | 無料 | |
専門学校との 連携講座 |
講座により異なります。 募集要項を確認してください。 |
※上記金額は2024年3月時点の予定であり、変更となる場合があります。
※専門学校との連携講座を割引で受講できます。法律科目や大学院入試のための小論文対策などを含みます。
立命館大学法務研究科進学希望者貸与奨学金
立命館大学大学院法務研究科(法学既修者コース)への進学を強く希望する優秀な立命館大学の学生に経済支援を行うことによって、進学を奨励することを目的とした貸与型の奨学金です。採用された学生は半期または年間の学部授業料相当額が貸与され、進学すると返還が免除されます。本学での4年間の学びを経て法務研究科への進学を希望する方だけでなく、法学部を早期卒業や飛び級によって進学を希望する方も対象になります。また、この奨学金の採用者には、本学法務研究科の大学院生が受講するエクステンションセンター講座の一部受講などの学習支援も行っています。さらに、立命館大学法務研究科進学時も、入試成績により授業料が減免される制度があります。
※2024年4月時点の制度に基づくものであり、奨学金制度や学習支援の内容は今後変更となる場合があります。
立命館大学法科大学院進学後のサポート
進学後は朱雀キャンパスで学習に励むことになります。エクステンションセンターでは朱雀キャンパスにも窓口を開設し、正課外から皆さんをサポートしています。正課との重複を避けた時間設定で多様な講座や企画を用意しており、司法試験の対策に活用することができます。
弁護士ゼミ
学習習熟度別のクラス編成で弁護士が各クラスを担当し、そのクラスレベルに合ったゼミを展開します。ゼミのレベルは基礎知識の習得を目指すゼミから司法試験に合格できる答案作成能力を身に付けるゼミまで幅広く実施しています。
夏期・春期集中講義
夏期休暇期間は苦手科目対策、基礎固めを目的とした講座を実施しています。春期休暇中は司法試験直前対策として重要科目や選択科目の特化ゼミを実施しています。法科大学院入学後、基礎から合格まで皆さんをサポートしていきます。
若手弁護士による学習サポート
若手のOB・OG弁護士や司法修習生が、法科大学院入学後の学習を早期に軌道に乗せ、司法試験に最短で合格するための学習サポートを行います。直近の合格者から具体的な学習アドバイスを受けることで、司法試験初回合格に向けて計画的・効果的に短答式対策や論文式対策を進めることができるようになります。
キャリアサポート
法科大学院の進路・就職事情に精通した専門のキャリアコンサルタントが週に1日常駐し、個別のキャリア相談に応じるほか、希望する進路に応じた就職活動の実践対策指導を継続的に行います。司法試験後の就職相談に留まらず、在学中からのキャリア相談や学習相談も実施しています。
修了生の主な就職実績
- 裁判官、検察官
- 弁護士法人 淀屋橋・山上合同
- 虎ノ門総合法律事務所
- 住友化学(株)法務部(企業法務弁護士)
司法試験合格に向け、弁護士による学習指導や予備校講師による講義、模試など1人あたり年間約60万円相当の充実した支援を自己負担なしで受けることができます。
※参考:大手予備校による司法試験対策コース…約90万円