ロボット技術研究会
PROFILEプロフィール
1996年に設立したロボット技術研究会は、2019年1月現在、約50人が所属しており、NHK学生ロボコン、かわさきロボットプロジェクト、二足歩行ロボットプロジェクト、ライントレースプロジェクトの4つのプロジェクトチームに分かれ、ロボット製作に取り組んでいる。2017年には、「NHK学生ロボコン2017」に3年ぶりに出場を果たすなど、精力的に活動に励んでいる。
ACTIVITIES活動内容

NHK学生ロボコンプロジェクト
「NHK学生ロボコン」への出場を目指し、メンバー全員でロボットを製作する。書類選考、第1次ビデオ審査、第2次ビデオ審査を経て、選ばれたおよそ20チームのみが本選に出場できる、厳しい大会。
かわさきロボットプロジェクト
腕、脚の構造を持つ、ラジコン型ロボットによる異種格闘技戦により競う「かわさきロボット競技大会」出場をメインにロボット製作を行っている。
二足歩行ロボットプロジェクト
個人個人で二足歩行のロボットを製作しており、最も大きな大会は、全国から130ものロボットが参加する「ROBO-ONE」で、決勝への出場権を獲得するため、認定大会へ出場しながら、各自がロボットの性能向上に取り組む。
ライントレースプロジェクト
コースに引かれたラインに沿って自動走行するロボットで、電子回路やプログラムを重視したプロジェクト。「全日本マイクロマウス大会ロボトレース部門」を目標に製作に取り組んでいる。
MEMBERS学生紹介

安井 一嘉さん
[ 理工学部2回生 ]
所属:二足歩行ロボットプロジェクト/NHK学生ロボコンプロジェクト
「アニメや映画にでてくるような巨大二足歩行ロボットを作るのが夢です」と笑顔でロボットへの熱い思いを語ってくれた安井さん。
中学時代に、ロボットアニメを見て、「自分でこんなロボットを作りたい」と考えるようになり、ロボット技術研究会へ入部。1体のロボットを作るのには、3カ月から半年ほどかかるという。これまで作った機体は4体。機体ごとに、少しずつ自身の理想に近づいていることを実感している。先輩の機体や大会で強い機体をみては、積極的に質問して技術交流を図り、さまざまな機体から技術を学んでいるという。
「一番面白いのは、自分のイメージが形になっていく設計の段階」という安井さんのこだわりは、機体の形状。二足歩行というと人型ロボットが想像されやすく、大会でも多くのロボットが人型のため、安井さんは、「珍しい形で勝てる機体を作りたい」と意気込む。今製作しているのは、鳥のような形のロボットだ。奇抜な形状にすることで、モーション作成で非常に難しくなってしまうこともあるが、二足歩行ロボット格闘技大会「ROBO-ONE」での優勝を目標に、製作に打ち込んでいる。
ロボットへの熱い思いで製作に取り組む安井さんが今後どんなロボットを生み出すのか、楽しみにしたい。

山本 一天さん
[ 理工学部1回生 ]
所属:ライントレースプロジェクト/NHK学生ロボコンプロジェクト
小学生の頃から、NHKロボコンをみて「ロボットを作りたい」と考えていた山本さん。プログラミングと電子回路に興味があり、ライントレースプロジェクトと憧れだったNHKロボコンプロジェクトを選んだという。入部後は1カ月間、毎日部室に通い続け、プログラミングに熱中した。これまでに2台のライントレース用のロボットを製作した。最初の1台は、勉強しながら4カ月ほどかけて製作した。
できるだけ自身で考えたことを試すことにしているという山本さん。「それはうまくいかないのではないか」といわれても、自分なりに試して納得するためにも、試行錯誤を繰り返す。「試行錯誤することが楽しく、自身の技術の向上にもつなげていきたい」と話す。その努力もあって、「全日本マイクロマウス大会ロボトレース部門」出場資格である認定証を1回生の中では1番に取得した。「自分が努力した分、動いてくれる。レースでゴールしたとき、自分が動かしたんだ」という喜びがやりがいにつながっているという。
今後は、ロボットに画像処理機能をつけるなど、自動化のロボット製作に意欲をみせる。
そして、「NHK学生ロボコンに出場し、結果を残したい」と語った。これからの山本さんの活躍に期待したい。
PROCESS製作工程
二足歩行ロボット
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機体のイメージ
どういう機体を作るか、イメージを練る。
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CADでの設計
CADでイメージをもとに設計する。
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機械加工と組み立て
CNCフライスを用いて、切削のデータをもとにアルミの板からパーツを削りだす。パーツの角を整え、組み立てる。
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モーション作成
機体を動かすためには、コマ送りのようにポーズを早いスピードで繰り返して動かす。動きを作る段階でもっとも難しい工程。
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修正
他の機体と格闘させ、モーションの修正や設計に戻って作り変える。
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完成
TOOLS道具紹介
二足歩行ロボット
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CNCフライス
データからアルミの板を設計したとおり、アルミの板からパーツを削りだす機械。
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ドライバー
機体を動かしているとねじが緩んだりするため、すぐ閉め直したりできるよう、大会時は常にポケットにいれている必需品。
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パソコン
設計とモーション設計で使用。
PROCESS製作工程
ライントレースロボット
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設計
プリント基板用CADソフトを使用して、作った設計を基に基板を発注する。
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材料集め
設計を基に基板を発注し、部品を集める。
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はんだ付け
設計どおりに、はんだを用いて基板につけていく。
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プログラミング
動きをつけるため、プログラムを作成する。
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完成
TOOLS道具紹介
ライントレースロボット
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はんだセット(はんだごて、はんだ、はんだ吸取り線)
基板に部品などをつけるために使用。
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フォトリフレクタ
レースで白線を読み込むために必要な電子部品。
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マイコン
小型のコンピューターでパソコンで作成したプログラムをマイコンを通して機体を動かす。