#Graduates
チャン ジュン ハオ
2023年度卒
株式会社三菱UFJ銀行
Finance
2025/03/27
地域戦略とコーポレートファイナンスへの強い関心から、私はMUFG銀行のアジア企画部への入社を決めました。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、日本最大の銀行であり、総資産で世界第9位の金融機関です。シンガポール支店はアジア太平洋地域の統括拠点として機能しており、地域経営や戦略立案に携わる理想的な環境が整っています。
私の業務は、地域の支店や部門のパフォーマンス分析、戦略的施策の立案、東京本社やアジア太平洋地域の拠点との直接的な連携調整など、多岐にわたります。職場でのグローバルな経験は、立命館大学とオーストラリア国立大学のデュアル・ディグリー・プログラムで培った知識と経験と見事に合致しています。プログラムを通じて得たアジア太平洋経済への深い理解と異文化コミュニケーション能力は、地域の戦略的経営の複雑さに対応し、多様なマーケットに適応した戦略を策定する上で、大きな力となっています。
4年間の道のりは大変でしたが、その分だけ多くの学びがありました。デュアル・ディグリー・プログラムは私を「comfort zone」 から一歩踏み出させ、特にコロナ禍においてはより一層の挑戦となりました。2つの大学が連携するこのプログラムでは、両大学それぞれの教育システム、文化的視点、学修アプローチに触れることができました。最初の2年間のほとんどは、オンライン授業や渡航制限、予測不可能な世界への適応を余儀なくされましたが、そこで培った強靭さ、適応力、自己管理能力は大きな財産となりました。
困難はありましたが、このプログラムは学問と文化の両面で独特な視点を与えてくれました。立命館では、リベラルアーツのカリキュラムを通じて批判的思考力と適応力を磨き、ANUではアジア太平洋地域の諸問題、経済、地域戦略について深く学びました。2つの大学での学業を両立させるには、時間管理能力、忍耐力、異文化コミュニケーション能力が求められましたが、これらのスキルや経験はMUFG銀行での仕事においても非常に役立っています。
振り返ってみると、このプログラムでの経験は私の学問的・職業的な成長の両面を形作り、多様な環境やグローバルな産業で活躍するための力を与えてくれました。コロナ禍という困難な状況の中で2つの学位取得に挑戦したことで、この経験はより一層価値あるものとなり、これからも学び続けたいという気持ちと、グローバルに活躍したいという意欲が一層高まりました。
デュアル・ディグリー・プログラムで学んだ4年間で、カルチャーショックは一度きりの出来事ではなく、毎日のように経験するものでした。だからこそ、毎日がより刺激的で学びの機会に満ちていました。ANUでの活発な議論を重視する授業や、立命館での体系的な討論と論理的思考を重視する学習環境など、日々新しい視点や課題に出会い、それが成長の糧となりました。
特に印象に残っているのは、経済政策に関するグループプロジェクトです。立命館では、丁寧な論理展開と相手を尊重する意見交換を重視した、構造的で思慮深いアプローチで議論が進められました。一方ANUでは、グループワークのテンポが速く、相手の意見に割って入って反論することも失礼とはされず、むしろ奨励されていました。最初はその違いに戸惑いましたが、次第に気づいたのは、異なる考え方は対立するのではなく、むしろ互いに補完し合うということでした。
当初はカルチャーショックだったものが、やがて柔軟性とオープマインドを学ぶ貴重な体験となりました。授業でのディスカッションから日常の会話まで、これらの経験は現在、私が国際的な課題に取り組む際の考え方の基礎となっています。文化の違いを超えて、多様な視点に価値を見出す力は、この素晴らしい経験から得た最も貴重な学びの一つとなりました。
立命館大学のグローバル教養学部(GLA)を選ぶということは、真の意味で国際的な学びの環境に飛び込むことを意味します。世界中から集まる学生や教授陣との出会いを通じて、自分自身に挑戦し、物事を深く考え、様々な視点に触れることのできる場所、という心構えでいてください。ANUとのデュアル・ディグリー・プログラムでは、2つの異なる教育システムや文化環境、考え方を経験することができ、ここでの経験はグローバルなキャリアへの確かな一歩となるはずです。
この道のりは決して楽なものではありませんが、きっとあなたを大きく成長させてくれるでしょう。心を開いて、異なる文化を受け入れ、どんなに困難なことでも成長の機会として捉えてください。これは単なる2つの学位取得以上の、Borderを超えた旅になるはずです。さあ、最初の一歩を踏み出す準備はできていますか?