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本研究科博士課程前期課程1回生松村哲平さんの研究が「Medicine & Science in Sports & Exercise」に原著論文として掲載されることが決定しました。

スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程1回生松村哲平さんがスポーツ健康科学部 教授 橋本健志先生、同教授 篠原靖司先生、同助教 塚本敏人先生、日本体育大学体育学部 准教授 大塚光雄先生、スポーツ健康科学研究科修了生 杉本岳史さん、同卒業生(現米国パデュー大学博士課程1回生)友尾圭吾さんと共同まれた研究論文「Acute effect of caffeine supplementation on 100-m sprint running performance: A field test、「Medicine & Science in Sports & Exercise原著論文として掲載されることが決定しました

https://journals.lww.com/acsm-msse/Abstract/9900/Acute_Effect_of_Caffeine_Supplementation_on_100_m.136.aspx

 

コーヒーやエナジードリンクなどに含まれるカフェインは、摂取することで筋力や持久力などのさまざまな運動パフォーマンスを一時的に向上させることが分かっています。陸上競技においてもカフェインの需要は高く、世界陸連(旧国際陸上競技連盟)も2019年に発表した陸上競技における栄養摂取のコンセンサス(Burke et al. 2019; Slater et al. 2019)において、短距離走(60 mから400 mまでのトラック種目)に対するカフェインの有効性を示唆しています。しかし、これらを裏付ける証拠としての研究は、球技に焦点を当てたものが多く、陸上競技の短距離走に対するカフェインの有効性を直接的に示す知見はありませんでした。

 

 そこで本研究では、100 m走に対するカフェインの急性効果を、実際のフィールドテストにて明らかにしました。その結果、疾走パフォーマンスに影響する環境要因(風など)を補正した疾走タイムが、カフェインの摂取により0.14秒短縮することが明らかとなりました。さらに、この疾走タイムの向上が、スタート直後の爆発的な加速に起因することが示唆されました。本研究は、100 m走に対するカフェインの有効性を直接的に示した初の知見となります。

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