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11月8日(金)第1回「サロン・ド・アプレミディ」において、筑波大学体育系助教の土橋祥平先生にご講演をいただきました。

立命館大学スポーツ健康科学研究科では、大学院生が主体となってゲストスピーカーを招き、研究セミナーなどを運営する「サロン・ド・アプレミディ」を、新たな取り組みとして開始しました。

本取り組みの第1回として、橋本研究室の大学院生が世話人を務め、2024年11月8日(金)、立命館大学びわこ・くさつキャンパス・インテグレーションコア1Fアカデミックラウンジにおいて、筑波大学体育系助教の土橋祥平先生を講師に迎え、「Health for High-Performance スポーツ健康科学のパラダイムシフト」と題した講演会を開催いたしました。本講演では、土橋先生が取り組んでこられた研究や得られた知見を通じて、スポーツ健康科学の新たな価値観と未来像が語られました。

 ご講演では、作業姿勢の操作が作業効率や血糖変動に及ぼす影響を検討した研究とSNSを活用したアウトリーチ活動を例に、従来の健康推進活動が実践に至りにくい現状を指摘し、自己実現の一環として健康的な活動を取り入れることの意義を提案されました。これにより、本人が健康を直接意識しなくても、健康的な手段を選ぶことで長期的な健康増進につながるという考え方が示されました。

 また、経済産業省が掲げる「思いやりが循環し、誰しもが自分らしく、安心して暮らせることで自然に健康になる社会」の理念に触れ、PHR(Personal Health Record)の活用を通じて個人が自己実現を図ることの可能性が論じられました。さらに、eスポーツを用いた研究への活用事例についても紹介され、ハイパフォーマンスを達成しながら心身の健康を担保するための方策について提案いただきました。健康を目標とするのではなく、自然に築かれる基盤として位置付けるこの視点は、まさにパラダイムシフトを象徴しています。

 聴講者は、研究が時事問題と結びつき、日常生活や個々の趣味から生まれるイノベーションが新たな研究テーマの出発点(種)となることを学びました。この新しい視点は、研究者に柔軟な思考を促し、社会全体の行動変容を促進する科学の在り方を再考する契機となりました。ご講演後の質疑応答では多くの質問が寄せられ、活発な議論を通じて聴講者の知的好奇心がさらに深まりました。

 土橋先生、大変貴重なご講演をありがとうございました。

(ニュース)20241115サロンドアプレミディ第1回