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5月16日(金) 第2回「サロン・ド・アプレミディ」において、テキサス大学オースティン校にて教鞭をとっておられる、田中弘文教授にご講演をいただきました。
2025年5月16日(金)、立命館大学びわこ・くさつキャンパス・インテグレーションコア1Fアカデミックラウンジにて、テキサス大学オースティン校の教授である田中弘文博士をお迎えし、「Global and Exotic Research 〜血管とアスリート〜」をテーマとした講演会を開催しました.
田中先生は、運動が心血管疾患に及ぼす影響、および加齢に伴う動脈硬化や認知機能の低下に対して、運動がどのように予防・改善できるかを深く探究されておられます。また近年では、大動脈の硬化や血管内皮機能不全などの血管老化に焦点を当て、加齢に伴う血管機能障害の生理学的メカニズムや認知機能低下との関連性、さらに生活習慣の改善による血管老化の予防・改善効果についても精力的に調査されており、運動生理学や健康科学分野において、顕著な業績を残されておられます。講演では、田中先生が取り組まれている地域・民族ごとの研究紹介として、三重県に在住する海女を対象とした生活習慣介入研究や、タイの首長族を対象としたフィールド研究が紹介され、文化・宗教的背景を加味したユニークな研究アプローチに参加者は強い関心を寄せていました。これらの話題を通じて、グローバルな視点とローカルな文脈を融合させた健康科学研究の在り方について考える契機となりました。
講演後には大学院生との研究ディスカッションも行われ、今後の研究展開や国際キャリアに関する実践的な助言もいただき、非常に充実した時間となりました。
ご多忙の中、遠方よりお越しいただいた田中弘文先生に心より感謝申し上げます。