立命館大学大学院 スポーツ健康科学研究所 特設サイト

Professors 教員紹介

すべてのひとが
体育の授業・スポーツを楽しむためには
ひとの尊厳・あり方と思考すること
特性・障がいとは何か

NAGAHAMA Akiko

研究分野

インクルーシブ体育、スポーツ/臨床哲学

研究のキーワード
研究分野
研究テーマ

特性・障がいに関して、医学的・社会福祉的範疇の定義ではなく、社会の中での特性や障がいの捉えられ方、誤った認識から生じる偏見や差別について疑問を持ち、思考することの重要性を検証しています。 また、インクルーシブ体育・スポーツに関しては、「障がいのある子(ひと)・ない子(ひと)が共に楽しむ」という「障がい」の有無で線引きしている日本のインクルーシブ体育・スポーツに対する正しい認識とその有用性を研究しています。

研究の面白さや魅力

日常にありふれたことば「普通」「当たり前」「常識」「多数」「少数」「多様性」「理解」「認める」などに疑いを向け、思考し、ディスカッションすることで、ひとの思考は広がります。そして、実態のないマジョリティという集団の基準に合わせた社会のあり方に疑問を感じ、すべてのひとが尊重される社会を考えるようになることが研究の魅力です。

研究の展望

「弱者」「マイノリティ」「マジョリティ」「性別」などという枠組みが消失し、すべてのひとが一人のひととしてのみ存在する社会、明らかにマイノリティとされるひとたちを想定した「多様性を理解し・認める」などというフレーズがなくなり、ひとがひとの尊厳を奪わない社会を創造するためのあり方を見つけたいです。

研究・教育のモットー

日常にある様々なことば・事象に疑問を持つ目を培い、ていねいに考えることを大切にしています。多数の枠から外れることを恐れず、まずは個々が自身と向き合い、それぞれの価値観を確立できるよう、学生との対話を重視しています。個々の「らしさ」が何かを考え、そのひとがそのひとのまま生活できるようにサポートしたいと考えています。

研究科希望者へ
メッセージ

高等学校までとは多くの面で異なり、大学では個々が「何を学びたいか」「何を学び取るか」が重要になります。個々が自身の意思を持ち、学ぶことが大学における学びの醍醐味とも言えます。また、様々な事象に目を向け、思考することが重要な時期でもあります。ぜひ、受動的ではない・能動的な学びを通し、個々の輪郭を形成してください。