立命館大学大学院 スポーツ健康科学研究所 特設サイト

Professors 教員紹介

清家 理

認知症の人の介護者に対するwell-being向上のためのアプローチ方法の開発・軽度認知障害や認知症の人と家族に対する心理社会的支援プログラム開発

SEIKE Aya

研究分野

社会医学・老年学・老年医学・医療福祉学

研究のキーワード
研究分野
研究テーマ

『超高齢社会における軽度認知障害の人、認知症の人と家族に対するWell-being獲得・促進の手法開発』
超高齢社会に関わる医療福祉課題に対し、(1) 課題の背景の探索、(2)解決に向けたニーズ調査、(3)試行的介入のプロセスを経たアプローチ、(4)政策提言につながる介入の効果の提示のプロセスで、アクションリサーチを用い、課題解決手法の社会実装を目標としています。主テーマは、MCI・認知症の人と家族に対する非薬物介入プログラムとこれらの介入効果の測定スケール開発です。これらのプロジェクトは、産官学民連携で進めています。
主な協働機関:国立長寿医療研究センター・京都大学・吉本興業・日経リサーチ・行政機関等

研究テーマ
研究の面白さや魅力

臨床研究で多くの認知症の方、ご家族、専門職に出会います。介入を継続していく中で、認知症の方、ご家族の表情や言動がどんどん変わっていく姿に人の底力を感じ、気づかされる点も多々です。また、専門職の経験的な感覚と実際の介入効果のデータが一致する場面に多々遭遇しています。当事者、専門職の経験知に基づく意見は、研究の中で重要な要素を占めています。以上により、研究を通じ、「井の中の蛙」になってはいけないと気づきを得ています。

研究の面白さや魅力1
研究の面白さや魅力2

▲認知症家族介護者教室の修了者のつどい(於:国立長寿医療研究センターもの忘れセンター)
出典:『あした晴れますように:ご家族のための教室テキスト p3-p4』国立長寿医療研究センターもの忘れセンター編

研究の面白さや魅力2

▲認知症の人と家族ペアに対する心理社会的支援プログラムの一場面 (於:国立長寿医療研究センターもの忘れセンター)
出典:『認知症はじめの一歩 第2版p22』国立長寿医療研究センターもの忘れセンター編

研究の展望

「自律と自立」を尊重した認知症の方・ご家族への非薬物的支援プログラムの開発を通じ、認知症の方・ご家族が望まれる環境・関係性で生きていける時間の延伸、地域づくりのお手伝いができれば…と思っています。開発する支援プログラムは、「身近な素材の活用」「気軽に」「楽しい」をモットーにしたいと思っています。

研究・教育のモットー

生きている中で、「なぜ?」「どうなっているんだろう?」「不本意だ!納得いかない!」等の疑問、悩み、負の感情に出会い、ある事象を深く掘り下げていきたいと思った時、研究のスタートラインに立ち、その後の出会いによって「深まり度」が変わってきます。これは研究テーマが違っても、ほぼ共通すると思います。そのため、研究や教育では、以下3点がモットーです。
・いつでもどこでも興味津々
・七転び八起き
・人の可能性を信じる

研究科希望者へ
メッセージ

超少子高齢社会における「こころ・からだ・くらし」における課題について、「何とかしたい!」とウズウズされている方、「臨床現場で何か問題がありそうなことは分かっているけど、思いだけが先行して頭の中が整理できない」と悩んでいる方、大歓迎です。当事者、住民、行政、企業、専門職など様々な方々と協働で研究していき、課題解決にむけた処方箋の提示をしていく気概のある方、ご一緒しませんか。