教員紹介
SHIKI Kimiko
環境開発クラスター
式 王美子 准教授
- 専門分野
- 都市計画、住宅政策、都市空間と貧困問題
プロフィール
研究・教育
専門は、都市住宅政策です。住宅は世帯を受け入れる場所です。様々な住宅ストックの分布と世帯の居住選択のダイナミックなマッチングによって、都市において世帯が住む住宅と居住地の分布が決まります。低所得世帯は、社会経済的な制約により住宅や居住地の選択が限定され、その結果、設備不良や過密居住等の住宅問題を抱えたり、サービスや就労の機会等に乏しい地域に居住する傾向にあります。
これまで私は、関西の都市や、アメリカ、インドネシア、中国等の海外の都市を対象に、低所得世帯が都市の中でどのように居住しているのか、その住宅・居住地選択の要因は何か、またその選択は彼らの社会経済状況にどのように影響するのか、住宅・居住支援政策の課題は何かという問題について、理論的・実践的に研究してきました。とりわけ、低所得世帯をとりまくコミュニティや都市における地理的な機会に関心があることから、地理情報システム(GIS)を使用した分析に力を入れています。
最近の研究では、京都市の子育て世帯がどのような立地にある公営住宅団地を選択するのかについて申請データを基に分析し、ひとり親世帯が元の居住地に近い団地に応募する傾向を実証的に明らかにしました。また、海外都市に関しては、ロサンゼルスにおける家賃補助政策の推進状況、シカゴにおける公営住宅削減と都市再生の動向について研究中です。今後の研究として関心があるは、関西の都市における公営住宅・改良住宅地域のまちづくりや、民間賃貸住宅での低所得世帯の受け入れの課題や居住支援策の調査です。
教育においては、日本語基準とともに英語基準の学部生・大学院生を指導しています。日本だけでなく、インド、インドネシア、中国、ベトナムなど様々な国の学生を指導しています。実際の現場を知るために、時折、関西周辺都市の様々な地域へのフィールドトリップも実施しています。
受験生へのメッセージ
キーワード
住宅政策、都市問題、貧困問題、地域格差、公営住宅、賃貸住宅、居住支援